日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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健康福祉研究部会 » 【課題A】健康増進につながる体力・運動の在り方をいかに考えるか

健康福祉研究部会【課題A】口頭発表③

2023年8月30日(水) 11:25 〜 12:09 RY301 (良心館3階RY301番教室)

座長:都筑 真(日本女子体育大学)

11:25 〜 11:39

[健康福祉-A-07] 一般成人と体育・スポーツ系学部同窓生のPhysical literacyの違い(測)

*松永 美咲1、鈴木 宏哉1、染谷 由希1、河村 剛光1、鄧 鵬宇1、春日 晃章2、青野 博3、森丘 保典4、伊藤 静夫5、松尾 哲矢6、岡出 美則7、内藤 久士1 (1. 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科、2. 岐阜大学教育学部、3. 日本スポーツ協会、4. 日本大学スポーツ科学部、5. 東京マラソン財団、6. 立教大学コミュニティ福祉学部、7. 日本体育大学スポーツ文化学部)

【目的】Physical Literacy(以下、PL)は、生涯を通じて身体活動を維持するための動機、自信、身体的資質、知識および理解などであり、身体活動を規定する要因のひとつとして注目されている。本研究では、一般成人と体育・スポーツ系学部を卒業した同窓生のPLの違いを明らかにすることを目的とした。【方法】対象者は、2022年1月に日本スポーツ協会「身体リテラシー(Physical Literacy)評価尺度の開発」プロジェクトの一環で実施された全国調査に回答した一般成人4000名と、2022年12月から2023年2月にかけてJ-FitStudyの一環で実施されたアンケートに回答した順天堂大学体育学部およびスポーツ健康科学部同窓生の528名であった。分析には、比較可能であった一般成人2486名、同窓生444名を用いた。PLの評価にはPhysical Literacy for Life self-assessment tools(PL4L)を翻訳して用いた。PL4Lの回答結果をもとに、身体領域、感情領域、認知領域、社会領域のPL得点を算出し、一般成人と同窓生の得点の差を対応のないt検定を用いて比較した。また、差の大きさ(効果量:Cohen’s d)を算出した。【結果】全ての年代、性別において、同窓生は一般成人よりも全ての領域でPL得点が有意に高い値を示した(p < 0.01)。身体領域においては、30代男性の効果量は1.31、60代男性は0.48、30代女性は0.99、40代女性は0.48であり、男女ともに年代が上がるにつれて効果量が小さくなった。一方、感情領域、認知領域、社会領域では、年代による効果量の減少は見られなかった。【結論】体育・スポーツ系学部同窓生は、1)一般成人と比較して、PLが高い。2)身体領域において、年代が上がるにつれて一般成人との差が小さくなる。