資源・素材2020(仙台)

講演情報(2020年8月7日付 確定版)

企画講演

ポストコロナ新時代の非鉄金属製錬研究への期待と展望

2020年9月8日(火) 13:00 〜 16:50 第6会場

司会:打越雅仁(東北大学)、柴田浩幸(東北大学)

16:20 〜 16:40

[1K0603-12-10] 副産物の有効利用に向けた機能材料開発:太陽電池材料 Enargite型 Cu3AsO4のイオン交換による合成

○鈴木 一誓1、小俣 孝久1、渡邉 寛人2、浅野 聡2 (1. 東北大学、2. 住友金属鉱山株式会社)

司会:柴田浩幸(東北大学)

キーワード:ヒ素化合物、副産物、非鉄金属製錬

非鉄金属製錬産業では原料鉱石の品質が徐々に低下しており、不純物を多く含有する鉱石の使用が避けられない状況となっている。不純物の中でも砒素やカドミウムなどの有害元素は、今後その生産量の増加が見込まれるにもかかわらず、その用途は限られているという非鉄金属製錬産業にとっては悩ましい状況を作り出している。有害元素を含んでいても、社会的要求が高く、かつ、厳重な管理が可能なエネルギー材料であれば、その利用が許されることはCdTe薄膜太陽電池が例示している。有害元素を積極的に活用する材料や技術の開発は、資源の有効活用を軸とした持続的社会の形成の観点から、重要なアプローチの一つと言える。
上述の有害元素を含む機能性材料の一つとしてEnargite型Cu3AsO4をこれまでに提案している。Cu3AsO4はその存在は報告されていないものの、第一原理計算から1 eV程度のバンドギャップと高い光吸収能を有することが示されており、太陽電池の光吸収体として有望な材料である。本研究では、Enargite型Na3AsO4を前駆体としたイオン交換法によるCu3AsO4の合成を試みた。

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