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[3K0101-06-03] 鉱石試料分析に基づく日本の熱水鉱床タイプと形成年代による金属濃度の特徴
司会:木崎彰久(秋田大学)
キーワード:金属鉱床、熱水性鉱床、鉱物組成、金属元素濃度、鉱石試料
今後の金属資源の安定供給のためには新たに経済的価値の高い鉱床を探査・開発することが重要である。日本にはかつて多種多様な金属元素を対象とした種々のタイプの鉱山が存在しており, これらの鉱山から採掘された鉱石の地球化学的・鉱物学的な特徴を明らかにすれば, 鉱床タイプと金属元素濃度特性の関係などの相関関係が得られ, 世界における同じタイプの金属鉱床の探査や開発への利用が期待できる。そこで本研究では, 日本の約80ヶ所にわたる金属鉱山の鉱石の元素濃度と鉱物組成から, 資源地質学的な視点から元素濃集の特徴, およびこれと鉱床のタイプや形成年代との関係を明らかにすることを目的とし, XRDおよびXRFを用いて分析を行い, 相対的に多くのデータが得られたCu,Fe,Znの3元素に注目した。Cu, Fe, Znの主要な鉱物はそれぞれ黄銅鉱, 黄鉄鉱, 閃亜鉛鉱であった。Cu濃度はキースラガーが高い値を示し, スカルン鉱床で低い値を示す。Fe濃度はキースラガー, スカルン鉱床で高い。Zn濃度では黒鉱型鉱床が特に高い値を示した。また, 同じスカルン鉱床でもCu濃度は古第三紀が高く, Zn濃度ではジュラ紀が高いという形成年代による違いも明らかにできた。
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