13:20 〜 13:40
[3K0207-15-02] 近世初期の金山の粉砕技術―穀臼・茶臼から金挽臼へー
司会:笹岡孝司(九州大学)
キーワード:山金、粉砕技術、穀臼、茶臼、金挽臼
鉱山技術は社会システムに適応しながら発展してきた。ここで取りあげるのは、中世末から近世への移行期、16世紀から17世紀初頭にかけての社会変容である。貨幣による市場経済が発展したこの社会システムを可能にしたのは、貨幣の地金となる金銀の増産である。石見銀山の開発以後の銀の大増産とその技術はよく知られている。しかし、銀に先行して金の増産があり、その背景には、金の獲得方法が砂金から山金へと変化していったからである。山金生産を可能にしたのは、金挽臼(回転石臼)の登場である。金挽臼による鉱石の粉砕技術の発達の理解は、いまだ不十分である。本発表では甲斐地域を中心に穀臼・茶臼の普及状況、これを金の生産用具に転用できた自然条件を整理してみた。さらに、金のさらなる増産を必要とした江戸時代初期に、佐渡で進められた金挽臼の改良について報告する。
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