資源・素材2022(福岡)

講演情報(2022年7月27日付 確定版)

若手・一般ポスター発表(ショート講演)

【若手・一般ポスター発表ショート講演】環境・リサイクリング分野

2022年9月6日(火) 13:00 〜 14:45 第1会場 (A11)

司会:芳賀一寿(秋田大学)、松岡光昭(関西大学)

14:00 〜 14:05

[1105-25-13] (学生発表:修士課程)転炉スラグとグラファイト状窒化炭素との複合体の合成および光触媒特性の評価

○井上 拓海1、チャイチャム チティフォン1、笹木 圭子1 (1. 九州大学)

司会:松岡光昭(関西大学)

キーワード:光触媒、転炉スラグ、バイオマス

光触媒は、光エネルギーを化学エネルギーへ変換し酸化還元反応を起こすことができるため、エネルギー問題や環境に配慮した材料として注目を集めており、光触媒反応により糖やリグニンなどのバイオマス分解による化成品原料の合成ができれば、炭素循環が可能になりカーボンニュートラルの実現に貢献できる。また、鉄鋼スラグは国内で年間4000万トン発生する製鉄の副生物であり、そのほとんどはセメントなどの土木材料に再利用され、高度利用されていない。先行研究により、Fe成分を含む異種材料と光触媒とを複合化することで、光触媒の活性が向上することがわかっているため、本研究では、Fe成分を多く含む転炉スラグに注目し高度利用を検討した。転炉スラグを可視光応答型光触媒であるグラファイト状窒化炭素(g-C3N4)と複合化することにより、農薬イミダクロプリドの分解率が向上したことが確認された。構造特性などのキャラクタリゼーション試験の結果から、転炉スラグに含まれるFe成分をはじめとする金属酸化物がg-C3N4中の電子の移動を促進させ、光触媒活性が向上したと考察した。

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