[PG01-32] 高精度かつ簡便で昆虫精子に最適な生存判定法の確立
昆虫のメスは、交尾時に得た精子を産卵までの間、「受精嚢」で貯蔵する。繁殖の成功のためには、メスが貯蔵精子の生存率を高く維持することが重要である。これまでに、受精嚢内の精子生存率を測定することで、メスの様々な繁殖戦略が明らかにされてきた。
従来、昆虫精子の生存判定には、生細胞と死細胞を蛍光試薬でそれぞれ染色し、蛍光顕微鏡で観察する手法が用いられてきたが、いくつか問題点がある。まず、生存判定に必要な数の精子の撮影に時間を要することや、精子に毒性の高い条件で染色することにより、精子が損傷し、生存率を低く見積もる可能性がある。また、染色条件が昆虫種間で統一されていないことも問題点として挙げられる。本研究では、これらの問題点を克服し、昆虫精子の生存率を簡便に判定する方法を確立することを目的とした。
アリ精子を用いて、染色後の精子のマウント方法を改良し、少ない撮影時間で生存判定に十分な数の精子の撮影を可能にした。次に、精子への毒性が低い精子の染色液の組み合わせと染色条件を決定した。本研究で確立した精子生存判定方法を用いることで、昆虫の精子競争に関する研究や人工授精技術の開発にも役立つと考えている。
従来、昆虫精子の生存判定には、生細胞と死細胞を蛍光試薬でそれぞれ染色し、蛍光顕微鏡で観察する手法が用いられてきたが、いくつか問題点がある。まず、生存判定に必要な数の精子の撮影に時間を要することや、精子に毒性の高い条件で染色することにより、精子が損傷し、生存率を低く見積もる可能性がある。また、染色条件が昆虫種間で統一されていないことも問題点として挙げられる。本研究では、これらの問題点を克服し、昆虫精子の生存率を簡便に判定する方法を確立することを目的とした。
アリ精子を用いて、染色後の精子のマウント方法を改良し、少ない撮影時間で生存判定に十分な数の精子の撮影を可能にした。次に、精子への毒性が低い精子の染色液の組み合わせと染色条件を決定した。本研究で確立した精子生存判定方法を用いることで、昆虫の精子競争に関する研究や人工授精技術の開発にも役立つと考えている。