The 84th Annual Meeting of the Entomological Society of Japan・The 68th AEZ annual meeting

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[PG02] ポスター発表(一般B:コアタイム2)

Sat. Mar 30, 2024 12:30 PM - 1:30 PM Sakura (Regular) (Sakura)

[PG02-12] クビアカツヤカミキリの侵入・産卵阻止技術の現地実証試験及び卵の蛍光に関するいくつかの知見

◯Naoto Haruyama1, Yu Kobayashi1, Satoka Nozawa1 (1. Tochigi Pref. Agric. Exp. St.)

栃木県内ではクビアカツヤカミキリの防除対策が推進されているが,被害発生と分布拡大が続いている.化学農薬に依存しない防除体系確立のため,現地モモ園で物理的資材を用いた侵入・産卵阻止の実証試験を実施した.
 モモ園を9mmX目合の多目的防災網で全面被覆し,成虫の侵入阻止効果を検証した結果,隣接無被覆園の成虫捕獲数は67頭,被覆園は0頭で高い効果が認められた.産卵阻止のため,2月にモモ樹の樹幹及び主枝分岐部付近に物理的資材を処理した結果,各区の無処理比産卵数は,幹巻テープ(71.3),蛍光レモンスプレー(29.2),メイカコートBG(17.8)であった.なお,幹巻テープの産卵阻止効果は低かったが,室内試験ではふ化幼虫の食入阻止効果が認められたので,今夏にフラス排出孔数を継続調査予定である.
 また,本種の卵殻表面がUV-A照射により強い蛍光を発することを発見した.その後の調査で,産卵直後の卵は蛍光を発さず,3時間程度で視認可能になること,一定期間強い紫外線に晒されると蛍光能は失われることを確認した.その他,卵の蛍光に関するいくつかの知見について報告する.