[PS02-15] チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)の産卵メカニズムの解明
チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)幼虫は飼料や昆虫食など様々な用途で産業利用されているが、生産効率向上に必須ともいえる産卵メカニズムは不明といえる。そこで本種の単一餌を用いた産卵実験及び産卵選択実験を行った結果、ブランク(餌なし)状態ではまったく産卵せず、各種粉末(通常餌、石英砂、糖、塩、アミノ酸)を与えた場合は、高栄養価餌に多く産卵した。産卵選択実験では、選択初日にD-アラビノースとD-ソルビトール選択時に有意にD-アラビノースに産卵した。よって、本種の産卵には潜行可能な状況であることが必須であり、加えて、産卵行動時に味覚情報および栄養価を利用していることが示唆された。