日本薬学会第143年会(札幌)

セッション情報

一般シンポジウム

[S50] JAK-STATサイトカインシグナル伝達系―その発見から臨床現場へ―

2023年3月28日(火) 09:00 〜 11:00 [C1会場] 高等教育推進機構 S1 (S棟1F)

オーガナイザー:松田 正(北大院薬)、多胡 めぐみ(慶應大薬)、室本 竜太(北大院薬)

サイトカインは正常な生命活動および疾患において様々な生物学的反応を引き起こす重要な液性タンパク質である。そのシグナル伝達は受容体下流の4つのJanusキナーゼ(JAK)タンパク質と7つのSignal Transducer and Activator of Transcription(STAT)タンパク質を介するJAK-STAT経路によって行われ、自然免疫、適応免疫、炎症、幹細胞、発生生物学、そしてがん生物学などの多様な側面に深く関わっている。発見から30年の歴史の中でこれらのシグナル伝達経路がどのように制御され、機能し、他の細胞応答と統合されるかについての理解は深まり洗練されてきた。創薬の努力からJAKやSTATを標的とする低分子が生み出され、慢性皮膚疾患、自己免疫疾患、腫瘍、その他多くの炎症性疾患の治療薬、さらには新型コロナウイルス感染症重症化治療薬としての臨床応用が進んでいる。本シンポジウムでは、JAK-STAT研究分野の前線で貢献する研究者から研究取り組みと成果並びに臨床現場からの新規知見を紹介頂き、JAK-STATシグナルを標的とする治療のさらなる展望と課題を提供する。

イントロダクション:松田 正(北大院薬) (09:00 〜 09:05)

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