日本薬学会第143年会(札幌)

セッション情報

一般シンポジウム

[S61] 糖尿病網膜症Update

2023年3月28日(火) 14:00 〜 16:00 [M1会場] 医学部学友会館「フラテ」 ホール (1F)

オーガナイザー:櫛山 暁史(明治薬大)、宮田 佳樹(帝京大薬)

糖尿病人口の増加とともに糖尿病網膜症の患者数は今後さらに増加することが予想され、広く実施可能な「網膜症を発症・進展させない治療」が重要となる。したがって網膜症の早期病態の解明を基盤とする新たな創薬研究が必要となる。糖尿病網膜症の発症・進展は、血液網膜関門(BRB)の破綻が起点となる。BRBの破綻には網膜血管内皮細胞と協調してBRBを構築する周皮細胞(ペリサイト)の消失が深く関与する。また、網膜毛細血管とそれを取り囲むニューロンやグリア細胞がneurovascular unit(NVU)を形成し、NVUを標的とした網膜症治療が期待されている。さらに、薬物の網膜送達性の向上を目的とするナノ製剤化技術等の薬物送達技術や新たな創薬候補化合物の探索研究は近年大きな進歩を遂げている。本シンポジウムでは、薬学・医学の眼科領域から薬学研究者ならびに研究医として高いアクティビティで研究を進めている先生方をお招きした。うえむら眼科クリニックの植村先生にはペリサイト消失を起点とする病態進展機構、日本大学の長岡先生にはNVUに着目した網膜症治療、明治薬科大学の櫛山先生には網膜症のバイオマーカーと代謝を標的とした介入、近畿大学の長井先生には網膜への薬物送達技術、帝京大学の谷津先生には新規網膜症治療薬としてのビタミンD類縁体の可能性についてご講演いただく。

趣旨説明:櫛山 暁史(明治薬科大学 薬物治療学研究室) (14:00 〜 14:05)

総合討論 (15:45 〜 16:00)

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