日本薬学会第143年会(札幌)

セッション情報

一般シンポジウム

[S53] 健康と疾患に関するグローバル & ケミカルエピジェネティクス~病態解析から次世代エピゲノム診断・創薬に向けて~

2023年3月28日(火) 09:00 〜 11:00 [PS1会場] 薬学部 臨床薬学講義室 (1F)

オーガナイザー:南 敬(熊本大)、稲垣 毅(群馬大生調研)、古賀 友紹(熊本大発生医学研)、金田 篤志(千葉大院医)、薬師寺 文華(北大院薬)、鈴木 孝禎(阪大産業科学研)

現在の超高齢化社会を迎え、悪性がん、並びに動脈硬化・血栓症を起因とする循環血管病に代表される脳血管障害、心不全での死因(三大疾病での死亡数)は年々上昇の一途にある。生活習慣病に対する画期的な創薬が進み、加齢での生活水準の向上に一定の貢献がなされた一方、微小環境変化の詳細な解明が必要な悪性がんや炎症・難治性血管病変に対しては更なる研究開発が必要と思われる。特に、21世紀初頭に大まかなヒトゲノム解読が一段落し、そのゲノム情報から病態理解が進んだ一方、難治性がんや生活習慣病の多くは単なるゲノム一次配列の異常だけでなく、ヒストンメチル化/アセチル化やDNA メチル化を含むエピジェネティックな異常と環境要因が複雑に絡んでいることが判明してきた。そして現在エピゲノム解析技術の革新的な進歩と共に、エピゲノム修飾を阻害する薬剤自体が次世代創薬として臨床応用されつつある。しかし薬学領域において、エピジェネティクス研究全般における議論が充分とは言い難い。そこで本シンポジウムでは発がん・血管新生・炎症・加齢生活習慣病を基に包括的なエピゲノム動態変化を先駆的に解析する研究とケミカルバイオロジーを基に新たなエピゲノム制御や阻害手法を確立する最先端研究を紹介する。その有機的な融合を踏まえ、健康時や病態進展に深く関与するエピゲノム変化とその同定法、更には病態標的を絞った新規阻害剤創生の可能性について討論を深めたい。

趣旨説明:南 敬(熊本大生命セ) (09:00 〜 09:03)

総括:鈴木 孝禎(阪大産研) (10:57 〜 11:00)

×

認証

×

要旨・抄録、PDFの閲覧には参加者用アカウントでのログインが必要です。参加者ログイン後に閲覧・ダウンロードできます。
» 参加者用ログイン