[WS12] 画像処理を工夫してクライオ電顕で構造決定が難しいタンパク質に取り組む！

[WS12-05] ステージ傾斜したクライオ電子顕微鏡像からの小分子量タンパク質の高分解能解析

^○菅野 亮 (沖縄科学技術大学院大学)

沖縄科学技術大学院大学（OIST）においては、AMED／BINDSを介して、高分解能クライオ電子顕微鏡へのアクセスを提供している。この支援プロジェクトにおいては、多種多様なサンプルが持ち込まれるために、単粒子解析法を行う上での様々な技術的課題にも向き合う事となる。一例として、界面との相互作用によって粒子が特定の向きを向いてしまう“preferred orientation”の問題があるが、これはタンパク質によって程度の差はあるものの、しばしば見られる現象で、高分解能の三次元マップの構築を困難にする。ステージ傾斜による撮像は、試料条件に依存せずに“preferred orientation”の問題を解決できる可能性がある。この方法を、比較的分子量の小さなタンパク質に適用し、高分解能で解析することが可能であった例を紹介する。