画像認識技術が成熟し、実用化が進むにつれ、様々な社会的問題や法律的問題が指摘され始めた。例えば、2014年、顔認識技術を用いた実証実験が、社会の反発を浴び中止にまで追い込まれる事態となった。本講演では、実際の「炎上」事例や、想定される法的問題点を具体的に取り上げることを通じて、研究者として留意するべき倫理的、法律的、社会的問題(ELS: Ethical, Legal, Social Issues)に対するあり方を論じる。
1997年東京大学卒。1999年・2002年に同大より修士号・博士号を取得後、2002年より米コロンビア大学にてポスドク研究員として勤務。その後2005年より米ドレクセル大学に 勤務し、現在コンピュータサイエンス科教授、副学科長。 コンピュータビジョンの中でも物体の見えのモデル化と生成、ジオメトリ、動画解析を専門とする。2008年 NSF CAREER award 受賞。