[S02P-02] Operational Experiments of Real-Time Edge Processing for Ground Monitoring Using Optical Fiber DAS
大都市が立地する堆積平野の地盤リスク評価手法の高度化を目指し、光ファイバDASと微動探査の融合による高密度・高精度な広域での詳細地盤モニタリングのための基礎的・基盤的な技術開発を実施している。光ファイバDASの計測器(インテロゲータ)の性能に基づき、数十キロメートルに及ぶ長距離かつ10メートル以下の間隔で任意の観測点を設定し、長期間計測することが可能である一方で、光ファイバDAS では大量のデータ(例えば、1本の光ファイバで100TB/月程度)が蓄積されるため、継続的にネットワークを介してデータを取得することが難しく、定期的に計測器が設置されている現地でデータを回収するという利用方法が主流となっていることが課題であり、広域での詳細地盤モニタリングを実現するためにはこの課題を解決することが必須となっている。そこで、本研究では現地におけるデータの取得・整理・解析の一連の処理のリアルタイム化を最終的な目的として開発中のエッジ処理(ノイズリダクション、ダウンサンプリング、特徴量計算処理)を行うプロトタイプシステムの稼働実験の状況を報告する。
稼働実験は、試験サイトにおいて実際のインテロゲータを使用した実験とした。実験にはSintela社製のインテロゲータ(ONYX peta)を使用し、ファイバ長は1000m、観測点(チャンネル)の間隔は0.71m、サンプリング周波数は500Hzに設定した。試験サイトでは、2種類の入力方式を変えた実験を行った。一つはファイルベースの入力方式を採用し、インテロゲータより計算端末に対し、60秒間の計測データファイルを継続的に出力し、プロトタイプシステムにより同期的にデータを取得しエッジ処理を行った。もう一方は、現地でのリアルタイム処理を想定してパケット通信によるストリーミングの入力方式(TCP通信)を採用し、インテロゲータよりネットワークLANを経由にて、秒単位のパケットをプロトタイプシステムの入力とした。本実験は、光ファイバDASにおいて主流であるファイルベースの入力形式に比較し、よりリアルタイム性の高い秒単位のエッジ処理が実現可能か評価を行った。今後、現地で行われるエッジ処理は、データ量削減と特徴量抽出の自動化等の改良により、データセンタへのデータ転送量が低減されるだけでなく、抽出された特徴量を用いて現象の把握も可能となることが期待される。
謝辞:本研究は防衛装備庁「安全保障技術研究推進制度」の一環として行われた。
稼働実験は、試験サイトにおいて実際のインテロゲータを使用した実験とした。実験にはSintela社製のインテロゲータ(ONYX peta)を使用し、ファイバ長は1000m、観測点(チャンネル)の間隔は0.71m、サンプリング周波数は500Hzに設定した。試験サイトでは、2種類の入力方式を変えた実験を行った。一つはファイルベースの入力方式を採用し、インテロゲータより計算端末に対し、60秒間の計測データファイルを継続的に出力し、プロトタイプシステムにより同期的にデータを取得しエッジ処理を行った。もう一方は、現地でのリアルタイム処理を想定してパケット通信によるストリーミングの入力方式(TCP通信)を採用し、インテロゲータよりネットワークLANを経由にて、秒単位のパケットをプロトタイプシステムの入力とした。本実験は、光ファイバDASにおいて主流であるファイルベースの入力形式に比較し、よりリアルタイム性の高い秒単位のエッジ処理が実現可能か評価を行った。今後、現地で行われるエッジ処理は、データ量削減と特徴量抽出の自動化等の改良により、データセンタへのデータ転送量が低減されるだけでなく、抽出された特徴量を用いて現象の把握も可能となることが期待される。
謝辞:本研究は防衛装備庁「安全保障技術研究推進制度」の一環として行われた。