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[S07-04] Adjoint inversion of antipodal PKPab waveforms for transversely isotropic P wave velocity anomaly at the base of lower mantle
我々は、地震の対蹠点で観測される地震波形を用いて、核マントル境界の構造の推定が可能であることを示した(Tsuboi and Butler, 2024)。前回の地震学会では、対蹠点のPKPab相を使用して、アジョイント法による下部マントルの等方性Vp構造推定を試みた。一方、同じ観測波形を使用することで、transverse isotropic Vp構造を得られる可能性があることに気付いた。本研究では、過去30年間にわたり、SN比の高い鉛直および水平成分の両方を持つ対蹠点の観測を慎重に調べ、震央距離が179.0度以上でMwが7.0未満の23の観測を選択した。理論地震波形の計算にはJAMSTECのEarth SimulatorでSPECFEM3D_GLOBEを用いてマントルVphおよびVpvモデルに対して3成分の理論地震波形を計算した(NEX=640、コア数は9600)。観測および計算された地震波形の鉛直および水平成分からPKPab相を取得するための時間ウィンドウを設定し、アジョイントソースを計算してマントルのVphおよびVpvの感度カーネルを取得した。各イベント毎に計算されたVp感度カーネルは、下部マントルで特徴的な環状のパターンを示しており、CMBの広い領域をカバーしている。したがって、地震-観測点ペアの数は多くないが、下部マントルのVphおよびVpv構造のPKPab相の感度カーネルを合計することで、CMBのVphおよびVpv構造の非均質性をモデル化するのに十分となる可能性がある。各イベントカーネルを合計して、下部マントルのVphおよびVpvの感度カーネルを設定し、D”の解析を実行するために数回反復を繰り返した。下部マントルの最下部で更新された3DマントルVphおよびVpvモデルを取得し、主な変更は南アメリカと南太平洋にあることが分かった。結果については発表で議論する予定である。