The 2024 SSJ Fall Meeting

Presentation information

Poster session (Oct. 22nd)

Regular session » S08. Earthquake physics

[S08P] PM-P

Tue. Oct 22, 2024 5:15 PM - 6:45 PM Room P (Main Hall (2F))

[S08P-02] Crafting Rotatable Beach Balls of Focal Mechanism Solution

*Masato Ikura1, Naofumi Aso1 (1. Tokyo University of Science)

発震機構解は、通常ビーチボールを用いて表現されるが、初学者に限らず多くの地震学者にとっても、二次元上に投影されたビーチボールによる表現と発震機構解とを関連づけることは容易ではない。本研究では、ビーチボールと発震機構解との関係を立体的に理解できるよう、自らの手で断層パラメータの目盛りに沿って回転させることのできるビーチボールの模型を作製した。
本模型は、4象限に塗り分けた震源球を空間上に設置し、3つの断層パラメータについて、それぞれ任意の角度だけ回転させることで、対応する発震機構解を示すことができる。実際に令和6年能登半島地震について、報告された断層パラメータを用いて、作製した模型でビーチボールを表現した。2つの断層面解による発震機構解はそれぞれ同じであることが改めて確認できたが、これは本模型の正確性を検証することにもなった。また、本模型を撮影して得られたビーチボールの二次元像と、プログラムを用いて描かれた二次元上のビーチボールを比較した。本模型は正射投影になっており、等積投影するにはレンズ等を用いる必要がある。
教育機関への配布をはじめとして、アウトリーチ目的で利用できるような基盤づくりとして、複雑な機構は極力避け、より簡単な製作方法によるシンプルな構造で製品化を目指す。