一般社団法人日本老年歯科医学会 第34回学術大会

講演情報

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ポスター発表13
その他

2023年6月18日(日) 10:00 〜 10:25 ポスター会場 (1階 G3)

座長:遠藤 眞美(日本大学松戸 歯学部障害者歯科学講座)

[P69] COVID-19流行下における医科・歯科診療所の感染対策に関する困難感と、対応方法を探る質問紙調査

○小川 俊子1、伊藤 眞知子 (1. 千葉大学大学院看護学研究院看護学研究科)

【目的】
医科・歯科診療所勤務者の感じている COVID-19に関連する困難を明らかにし,その対応方法を探ることを目的とした。
【方法】
Web を使用した無記名自記式調査を2022年5月1日より5月31日に実施した。全国から無作為抽出した医院200カ所,歯科診療所200カ所に,質問紙へのアクセス方法を記載したはがきを送付し,医科・歯科診療所の職員(医師・歯科医師・看護師・准看護師・歯科衛生士・歯科助手・事務員)に回答を依頼した。
【結果と考察】
歯科(以下歯科)11カ所,医院(以下医科)4カ所計15名から回答を得た(回答率3.75%)。臨時休診は歯科2カ所(22.2%),診療時間の短縮は歯科3カ所(27.3%),予約枠の縮小は歯科6カ所(54.5%)が実施し,いずれも医科は0カ所だった。訪問診療を実施している場合,訪問を中止した期間があったのは歯科2カ所(50.0%),縮小した期間があったのは歯科2カ所(50.0%),いずれも医科は0カ所だった。2019年の同時期に比べ来院患者数が減った歯科は2カ所(18.2%),医科は4カ所(100%),診療報酬が減った歯科は4カ所(36.4%),医科は4カ所(100%)であった。感染対策に必要な資材が入手できなかった時期があった歯科は9カ所(81.8%),医科は2カ所(50.0%),感染対策に必要な費用が経営上の負担となった歯科は9カ所(81.8%),医科は1か所(25.0%),緊急時の対応が困難だった歯科は2カ所(18.2%),医科は0カ所だった。歯科に特化したガイドラインを希望する歯科は5カ所(45.5%),歯科・医科含め地域医療連携が必要だと全員が答えた。利用できる支援者・支援機関を知りたいと歯科の10カ所(90.1%),医科の3カ所(75.0%)が回答した。必要な感染対策について,職員のサージカルマスクの着用ができていないと回答した歯科は3カ所(27.3%)だったが,医科では0カ所だった。他の対策は歯科・医科いずれも実施されていた。 回答率が極めて少ないため,一般化できないが,歯科では感染対策に必要な資材の入手の困難,感染対策に必要な費用の援助を,医科では来院患者数の減少,減収に対する援助を,いずれに対しても地域医療連携に対する支援が必要と察された。(COI開示:なし)(千葉大学大学院看護学研究院倫理審査委員会承認番号NR3-91)