資源・素材2023(松山)

講演情報(2023年8月10日付 確定版)

若手・一般ポスター発表

14:30-17:00 ポスター発表(鉱物処理/リサイクル)[9/13(水) PM ポスター会場]

2023年9月13日(水) 14:30 〜 17:00 [ポスター会場(鉱物処理/リサイクル)] 2F EL23(共通講義棟C)

14:30 〜 17:00

[P029C] (学生発表:学士課程)炭酸Li精製に向けたF除去方法の検討

○伊藤 海晴1、葛原 俊介1、寺門 修2、細谷 夏樹3、粕谷 亮4 (1. 仙台高等専門学校、2. 函館工業高等専門学校、3. 山口県産業技術センター、4. 産業技術総合研究所)

キーワード:リチウムイオン二次電池、リチウム回収、炭素還元、フッ素除去、カルシウム塩

著者らは、リチウムイオン二次電池(LIB)正極材からのLi回収を目的として様々な検討を行ってきた。直近では正極材モデル試料(LiCoO2)と活性炭、および廃LIB由来の正極材を焼成、水浸出することによりLiを90%以上回収できる条件を見いだしている。廃LIBでも高い浸出率を得ることができたのは、正極材のバインダー成分であるPVDF(ポリフッ化ビニリデン)の炭素分が還元材として作用するためと考察した。一方、電解液及びバインダー由来のFが原因で、回収物である炭酸Liの純度低下を招くことから、Fの浸出抑制及び除去が必要不可欠と判明した。
 本研究では、上記プロセスで回収した炭酸Liの精製を目的とし、LiF水溶液にCa(OH)2及びCa系副産物を添加し、難水溶性のCaF2として析出させることで水溶液中のFを除去した。F除去後の溶液にCO2を通気した後、蒸発乾固することで炭酸Liを得た。
 その結果、Ca(OH)2を添加することで溶液中の90%以上のFを除去できることがわかった。また、CO2の通気はLiの炭酸化には欠かすことができないことがXRDの結果から明らかとなった。当日はF除去の最適条件について報告する。

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