資源・素材2023(松山)

講演情報(2023年8月10日付 確定版)

企画講演

【企画講演】総括:学会長期テーマプロジェクト[9/14(木) AM 第7会場]

2023年9月14日(木) 09:20 〜 11:50 [第7会場] 2F EL26(共通講義棟C)

司会者:佐々木秀顕(愛媛大学)、綱澤 有輝 (産業技術総合研究所)

09:55 〜 10:20

[3701-05-02] 総括:海洋の鉄酸化細菌を用いた有価硫化鉱物の海水浮遊選別法の開発

○淵田 茂司1、小山 恵史2、所 千晴2,3、清水 佑馬1、三浦 響4、牧田 寛子1 (1. 東京海洋大学、2. 早稲田大学、3. 東京大学、4. 神奈川工科大学)

司会者:佐々木秀顕(愛媛大学)

キーワード:浮遊選鉱、鉄酸化細菌、海水、黄鉄鉱

浮遊選鉱やリーチングなど鉱業分野における微生物の利用は酸性条件に生息するAcidithiobacillus ferrooxidansを用いた技術が古くから検討されてきた。本研究では海水を用いた鉱業プロセスにおける微生物の利用を目指し,海洋から採取した様々な鉄酸化細菌を用いて,硫化鉱物の海水浮遊選鉱における黄鉄鉱の浮遊抑制に関する基礎試験を実施した。初年度はThalassospira sp.およびMariprofundus sp.を用いた試験を行ったほか,2年目以降は異なる2種類 (Marinifilum sp.,Aurantimonas sp.) の鉄酸化細菌も使用した系統的な試験を実施し,黄鉄鉱の浮遊を抑制する菌種や培養条件を調査した。その結果,Mariprofundus sp.Marinifilum sp.で浮遊抑制効果(<5 %)が期待される結果が得られた。微生物との反応後の黄鉄鉱表面の化学的性状を調べたところ,微生物の有無によって親水性鉱物の生成量や種類に大きな違いが見られなかったことから,主な抑制機構は黄鉄鉱表面への菌体吸着であると考えられる。しかし,菌数条件が同一でも黄鉄鉱の浮遊抑制効果が限定的となることがしばしば確認され,黄鉄鉱への微生物吸着反応は,単なる物理的作用のみならず生物活性と関連がある可能性がある。本発表では3年間の研究で得られた成果を総括し,今後に向けた研究課題について整理して紹介する。

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