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[3801-08-08] 近世日本のマット製錬:別子銅山と勝浦銅山の例
司会者:久間 英樹(九州大学総合研究博物館)
キーワード:マット製錬、近世日本、別子銅山、勝浦銅山
硫化銅鉱を木炭の火力で熔融しても金属の銅を得ることは難しい。銅鉱を熔融すると、マット(銅鉄硫化物)とスラグ(SiO2-FeO)が生じる。小量の粗銅が生じることもあるが,大部分の銅は硫化物のままに留まる。そのため、古代から近世にいたる数千年のあいだ、硫化銅鉱製錬の技術は、酸化鉱製錬と類似していた。硫化鉱を焙焼して熔錬し、スラグを分離した後、焙焼と熔錬を繰り返す。産物の酸化銅を最後は還元製錬し、粗銅を得たのである。15世紀の日本に、新技術の真吹(まぶき)が出現している。マットを酸化脱鉄して粗銅を生成する技術である。ヨーロッパとアメリカで、は同じ原理(マットの酸化)の転炉法が19世紀末に開発されている。この報告では,近年に調査された、別子銅山(元禄期)と勝浦銅山(江戸後期)のマット製錬について検討する。
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