2023年度全国大会(第58回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[98]-[105]

2023年11月12日(日) 09:00 〜 11:50 第III会場 (A棟 G2大講義室)

司会:泉山 塁威(日本大学)、池添 純子(徳島文理大学)、辻本 乃理子(流通科学大学)

10:50 〜 11:10

[103] 密集市街地における小規模空地の整備効果に関する研究

-豊島区東池袋地区の辻広場を対象として

○宮崎 友宏1、高見沢 実1 (1. 横浜国立大学都市イノベーション学府)

キーワード:密集市街地、小規模空地、存在効果、利用効果

日本の都市部では、不燃化建築物の集積により防災上の課題を抱えている。このような状況の中、各地でポケットパーク・広場と呼ばれる空間が設置され、防災、近隣住民の憩いの場や緑化空間としての効果を併せもたせる事例がみられるが、活用されていない小規模空地もみられる。本研究では、小規模空地である辻広場の整備を通じて、住民の満足度に与える影響を、存在及び利用効果の両面から評価し、小規模空地の整備効果に関する知見を得ることを目的とする。分析の結果、密集市街地内における小規模空地には、狭くとも衛生状態の改善や緑地としての効果が失われないことがわかった。また、住民の満足度に与える影響は、利用効果よりも存在効果が大きく反映されることがわかった。したがって、今後は満足度及び利活用の向上に寄与する改修・増設や空き家の小規模空地化によって、改善が図られると考えられる。