[PE60] 小学生から高校生までのレジリエンスに関連する思考や行動の発達的推移
キーワード:レジリエンス, 小中高校生,
目 的
行動や思考に着目した子ども用レジリエンス尺度における小学生から高校生までの学年と性別による特徴を明らかにした。
方法:調査対象 A県の小学4年生から高校3年生まで合計6973名を対象として行った。また,この内の小学生95名,中学生90名,高校生78名,計263名に対して,3ヵ月後に再度調査が行われた。調査内容 レジリエンス尺度 「子ども用レジリエンス尺度」の30項目について,5件法で回答を求めた。調査時期および実施方法 時期は2017年11月で,学級単位で,授業時間を用いて集団で実施された。統計処理には,SPSS(Ver16.0)及びAMOS16.0を使用した。
結 果
レジリエンス尺度の学校種(小学校・中学校・高校)と性別(男子・女子)を要因とする2要因分散分析を行った。その結果,「つながり」では,学校種の主効果が認められ(p < .01),Tukey法による多重比較の結果,小学生・中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。また,性別の主効果が認められ(p < .001),女子が男子よりも有意に高い得点を示していた。「援助行動」では,学校種の主効果が認められ(p < .001),Tukey法による多重比較の結果,小学生・中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。また,性別の主効果が認められ(p < .001),女子が男子よりも有意に高い得点を示していた。「ルーティン行動」では,交互作用が認められ,単純主効果を分析したところ,性別の要因は小学生(p < .01)と中学生(p < .01)で有意であった。学校種の要因は男子(p < .001)と女子(p < .001)で有意であり,多重比較の結果,男女とも小学生が中学生・高校生より,中学生が高校生より有意に得点が高いという結果であった。「気持ちのコントロール」では,学校種の主効果が認められ(p < .001),Tukey法による多重比較の結果,小学生が中学生・高校生より,中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。「セルフケア」では,交互作用が認められ,単純主効果を分析したところ,性別の要因は小学生(p < .01)で有意であった。学校種の要因は男子(p < .001)と女子(p < .001)で有意であり,多重比較の結果,男女とも小学生が中学生・高校生より,中学生が高校生より有意に得点が高いという結果であった。「目標達成行動」では,学校種の主効果が認められ(p < .001),Tukey法による多重比較の結果,小学生が高校生より,中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。また,性別の主効果が認められ(p < .01),女子が男子よりも有意に高い得点を示していた。「自己肯定」では,交互作用が認められ,単純主効果を分析したところ,性別の要因は小学生(p < .05)で有意であった。学校種の要因は男子(p < .001)と女子(p < .001)で有意であり,多重比較の結果,男女とも小学生が中学生・高校生より,中学生が高校生より有意に得点が高いという結果であった。「客観的な捉え方」では,交互作用が認められ,単純主効果を分析したところ,性別の要因は小学生(p < .05)で有意であった。学校種の要因は男子(p < .001)と女子(p < .001)で有意であり,多重比較の結果,男女で小学生・中学生が高校生より,女子で小学生が中学生・高校生より,中学生が高校生より有意に得点が高いという結果であった。「自己理解」では,学校種の主効果が認められ(p < .001),Tukey法による多重比較の結果,小学生が高校生より,中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。「変化への捉え方」では,学校種の主効果が認められ(p < .05),Tukey法による多重比較の結果,小学生が高校生より,中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。また,性別の主効果が認められ(p < .001),女子が男子よりも有意に高い得点を示していた。
行動や思考に着目した子ども用レジリエンス尺度における小学生から高校生までの学年と性別による特徴を明らかにした。
方法:調査対象 A県の小学4年生から高校3年生まで合計6973名を対象として行った。また,この内の小学生95名,中学生90名,高校生78名,計263名に対して,3ヵ月後に再度調査が行われた。調査内容 レジリエンス尺度 「子ども用レジリエンス尺度」の30項目について,5件法で回答を求めた。調査時期および実施方法 時期は2017年11月で,学級単位で,授業時間を用いて集団で実施された。統計処理には,SPSS(Ver16.0)及びAMOS16.0を使用した。
結 果
レジリエンス尺度の学校種(小学校・中学校・高校)と性別(男子・女子)を要因とする2要因分散分析を行った。その結果,「つながり」では,学校種の主効果が認められ(p < .01),Tukey法による多重比較の結果,小学生・中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。また,性別の主効果が認められ(p < .001),女子が男子よりも有意に高い得点を示していた。「援助行動」では,学校種の主効果が認められ(p < .001),Tukey法による多重比較の結果,小学生・中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。また,性別の主効果が認められ(p < .001),女子が男子よりも有意に高い得点を示していた。「ルーティン行動」では,交互作用が認められ,単純主効果を分析したところ,性別の要因は小学生(p < .01)と中学生(p < .01)で有意であった。学校種の要因は男子(p < .001)と女子(p < .001)で有意であり,多重比較の結果,男女とも小学生が中学生・高校生より,中学生が高校生より有意に得点が高いという結果であった。「気持ちのコントロール」では,学校種の主効果が認められ(p < .001),Tukey法による多重比較の結果,小学生が中学生・高校生より,中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。「セルフケア」では,交互作用が認められ,単純主効果を分析したところ,性別の要因は小学生(p < .01)で有意であった。学校種の要因は男子(p < .001)と女子(p < .001)で有意であり,多重比較の結果,男女とも小学生が中学生・高校生より,中学生が高校生より有意に得点が高いという結果であった。「目標達成行動」では,学校種の主効果が認められ(p < .001),Tukey法による多重比較の結果,小学生が高校生より,中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。また,性別の主効果が認められ(p < .01),女子が男子よりも有意に高い得点を示していた。「自己肯定」では,交互作用が認められ,単純主効果を分析したところ,性別の要因は小学生(p < .05)で有意であった。学校種の要因は男子(p < .001)と女子(p < .001)で有意であり,多重比較の結果,男女とも小学生が中学生・高校生より,中学生が高校生より有意に得点が高いという結果であった。「客観的な捉え方」では,交互作用が認められ,単純主効果を分析したところ,性別の要因は小学生(p < .05)で有意であった。学校種の要因は男子(p < .001)と女子(p < .001)で有意であり,多重比較の結果,男女で小学生・中学生が高校生より,女子で小学生が中学生・高校生より,中学生が高校生より有意に得点が高いという結果であった。「自己理解」では,学校種の主効果が認められ(p < .001),Tukey法による多重比較の結果,小学生が高校生より,中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。「変化への捉え方」では,学校種の主効果が認められ(p < .05),Tukey法による多重比較の結果,小学生が高校生より,中学生が高校生よりも有意に高い得点を示していた。また,性別の主効果が認められ(p < .001),女子が男子よりも有意に高い得点を示していた。