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[T14-O-3] 「文献調査段階の評価の考え方(案)(最終処分法で定められた要件に照らした評価及び技術的観点からの検討)」に対する技術的・専門的観点からの評価
キーワード:特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律、高レベル放射性廃棄物、TRU廃棄物、地層処分、文献調査、地層処分技術ワーキンググループ
高レベル放射性廃棄物の最終処分について,特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(平成十二年法律第百十七号;以下「最終処分法」という。)では,段階的な調査を経て処分地を選定することが規定されている。最初の調査である文献調査は,関心を示した市町村に対して,地域の地質に関する文献・データを調査分析して情報提供することにより,事業について議論を深めていただくためのものである。令和2年11月17日より,北海道の寿都町及び神恵内村で文献調査が開始されており,地層処分の実施主体である原子力発電環境整備機構(以下,NUMO)において,これら自治体の地質等に関する文献・データを収集の上,そこから抽出した情報の読み解き(学術的理解)が進められている。当該自治体における文献調査は我が国において初めてのものであり,具体的に調査を進めることで初めて詳細かつ具体的な評価の考え方が見通せてきたことから,並行して「文献調査段階の評価の考え方(案)」が整理されている。この「文献調査段階の評価の考え方(案)」は,「最終処分法で定められた要件に照らした評価」,「技術的観点からの検討」及び「経済社会的観点からの検討」で構成される。
総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会 地層処分技術ワーキンググループ(以下,WG)では,NUMOが整理した「文献調査段階の評価の考え方(案)(最終処分法で定められた要件に照らした評価及び技術的観点からの検討)」(以下,「評価の考え方(案)」)について,令和4年11月から令和5年4月まで計4回の審議を実施した。「評価の考え方(案)」は,最終処分法で定められた要件の具体化の考え方,火山や活断層などの項目ごとの基準,その他の評価を説明する章で構成されている。WGでは,項目ごとの基準案及び基準案への該当性の確認の仕方や,技術的観点からの検討の考え方などの個別の議論に加えて,最終処分法で定められた要件の具体化の考え方など,評価の考え方全般についても審議を行った。
WGは,「評価の考え方(案)」に示された内容について,最新の知見に照らしても妥当であることを,「要件の具体化」,「項目ごとの基準」及び「その他の評価」に関して確認した。また,WGは,「項目ごとの基準」の具体化においては,項目ごとの基準を定めることに加え,基準への該当性の確認の仕方をあらかじめ具体化しておくことが,基準に沿って文献調査報告書をとりまとめていく際の透明性確保につながる,という認識を共有した。さらに,WGは,概要調査以降の調査を実施するとした場合,それらの段階において取得することが望ましいと考えられる情報をあらかじめ整理しておくことも透明性確保につながる,という認識を共有した。
一方で,WGは,段階的な調査を進めていくにあたっては,その時々の最新知見に照らした評価をしていくことが重要となることを指摘した。これを受け,実施主体であるNUMOは,今回の審議を通じ,最新知見を踏まえ「評価の考え方(案)」を整理・ブラッシュアップした。
また,NUMOは,文献調査以降に収集・発行された文献については,以降の調査で採り入れていくことを示した。これは,審議でも繰り返し議論になった,最新の知見に照らした評価を実施していくことの基礎となるものである。このことから,WGは,文献収集状況が今後ともNUMOによって適時アップデートされていくことが適切であるとの認識を示した。
最終的に,WGは,以上の議論や認識の共有を通して,「評価の考え方(案)」としてNUMOが示した要件の具体化の考え方や,各項目の基準と確認の仕方について,一部を修正した上で了承した。この審議の過程において,下記2点の留意事項が示された。
① 国は,とりまとめにあたって,わかりやすい表現を心がけること。
② NUMOは,WGで了承された基準と確認の仕方を実際の地点に適用し,住民の方々に説明する場合,WGにおける審議内容を考慮すること。
総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会 地層処分技術ワーキンググループ(以下,WG)では,NUMOが整理した「文献調査段階の評価の考え方(案)(最終処分法で定められた要件に照らした評価及び技術的観点からの検討)」(以下,「評価の考え方(案)」)について,令和4年11月から令和5年4月まで計4回の審議を実施した。「評価の考え方(案)」は,最終処分法で定められた要件の具体化の考え方,火山や活断層などの項目ごとの基準,その他の評価を説明する章で構成されている。WGでは,項目ごとの基準案及び基準案への該当性の確認の仕方や,技術的観点からの検討の考え方などの個別の議論に加えて,最終処分法で定められた要件の具体化の考え方など,評価の考え方全般についても審議を行った。
WGは,「評価の考え方(案)」に示された内容について,最新の知見に照らしても妥当であることを,「要件の具体化」,「項目ごとの基準」及び「その他の評価」に関して確認した。また,WGは,「項目ごとの基準」の具体化においては,項目ごとの基準を定めることに加え,基準への該当性の確認の仕方をあらかじめ具体化しておくことが,基準に沿って文献調査報告書をとりまとめていく際の透明性確保につながる,という認識を共有した。さらに,WGは,概要調査以降の調査を実施するとした場合,それらの段階において取得することが望ましいと考えられる情報をあらかじめ整理しておくことも透明性確保につながる,という認識を共有した。
一方で,WGは,段階的な調査を進めていくにあたっては,その時々の最新知見に照らした評価をしていくことが重要となることを指摘した。これを受け,実施主体であるNUMOは,今回の審議を通じ,最新知見を踏まえ「評価の考え方(案)」を整理・ブラッシュアップした。
また,NUMOは,文献調査以降に収集・発行された文献については,以降の調査で採り入れていくことを示した。これは,審議でも繰り返し議論になった,最新の知見に照らした評価を実施していくことの基礎となるものである。このことから,WGは,文献収集状況が今後ともNUMOによって適時アップデートされていくことが適切であるとの認識を示した。
最終的に,WGは,以上の議論や認識の共有を通して,「評価の考え方(案)」としてNUMOが示した要件の具体化の考え方や,各項目の基準と確認の仕方について,一部を修正した上で了承した。この審議の過程において,下記2点の留意事項が示された。
① 国は,とりまとめにあたって,わかりやすい表現を心がけること。
② NUMOは,WGで了承された基準と確認の仕方を実際の地点に適用し,住民の方々に説明する場合,WGにおける審議内容を考慮すること。