[P57] 口腔機能低下症における咀嚼機能および咬合力低下状態と咀嚼計検査項目との関連
【目的】
口腔機能低下症の検査のうち識別力の絶対値が0.75 以上の「咀嚼機能低下」,「咬合力低下」において咀嚼計(Bitescan,SHARP)による検査結果との関連性の検討を目的とした。
【方法】
対象者は北海道医療大学在学学生,教職員および臨床研修歯科医師で,適格基準はEichener A群,除外基準は顎関節症症状がある者とした。調査項目は,対象者基本情報(年齢,性別),咀嚼能力検査(グルコセンサー,ジーシー),咬合圧検査(デンタルプレスケールⅡ,ジーシー),咀嚼計(Bitescan,SHARP)による検査(咀嚼回数,咀嚼時間,咀嚼の平均テンポ)とした。咀嚼能力検査と咀嚼計による検査は左右それぞれでデータを採取した。咀嚼能力検査の基準値(100mg/dl)及び咬合圧検査の基準値(最大咬合圧500N)を両方満たすか否かで2群に割り付けし,対象者基本情報と咀嚼計検査項目の群間比較により関連性を検討した。
【結果と考察】
本研究の対象者は48名(男性27名,女性21名),除外基準該当者は0名,データサンプリング数は106であった。咀嚼能力低下群では咀嚼能力正常群に比べ,有意に高齢で,女性の割合が多く,咀嚼回数が少なかった。咀嚼能力低下群の咀嚼回数が少なかったのは群間の性別の分布の違いが交絡因子となった可能性があるため,性別による層別化分析を実施すると,男性においてのみ咀嚼回数に有意差を認めた。このことから本研究対象者においては咀嚼機能低下の男性は咀嚼機能正常な男性に比べ,咀嚼回数が少ないことが示唆された。今後,対象者数を増やしてより精緻に咀嚼機能および咬合力低下状態と咀嚼計検査項目との関連性を調べるほか,他の口腔機能低下症検査においても同様の検討を行うこととする。(北海道医療大学 倫理審査委員会承認番号 208号)(COI開示;なし)
口腔機能低下症の検査のうち識別力の絶対値が0.75 以上の「咀嚼機能低下」,「咬合力低下」において咀嚼計(Bitescan,SHARP)による検査結果との関連性の検討を目的とした。
【方法】
対象者は北海道医療大学在学学生,教職員および臨床研修歯科医師で,適格基準はEichener A群,除外基準は顎関節症症状がある者とした。調査項目は,対象者基本情報(年齢,性別),咀嚼能力検査(グルコセンサー,ジーシー),咬合圧検査(デンタルプレスケールⅡ,ジーシー),咀嚼計(Bitescan,SHARP)による検査(咀嚼回数,咀嚼時間,咀嚼の平均テンポ)とした。咀嚼能力検査と咀嚼計による検査は左右それぞれでデータを採取した。咀嚼能力検査の基準値(100mg/dl)及び咬合圧検査の基準値(最大咬合圧500N)を両方満たすか否かで2群に割り付けし,対象者基本情報と咀嚼計検査項目の群間比較により関連性を検討した。
【結果と考察】
本研究の対象者は48名(男性27名,女性21名),除外基準該当者は0名,データサンプリング数は106であった。咀嚼能力低下群では咀嚼能力正常群に比べ,有意に高齢で,女性の割合が多く,咀嚼回数が少なかった。咀嚼能力低下群の咀嚼回数が少なかったのは群間の性別の分布の違いが交絡因子となった可能性があるため,性別による層別化分析を実施すると,男性においてのみ咀嚼回数に有意差を認めた。このことから本研究対象者においては咀嚼機能低下の男性は咀嚼機能正常な男性に比べ,咀嚼回数が少ないことが示唆された。今後,対象者数を増やしてより精緻に咀嚼機能および咬合力低下状態と咀嚼計検査項目との関連性を調べるほか,他の口腔機能低下症検査においても同様の検討を行うこととする。(北海道医療大学 倫理審査委員会承認番号 208号)(COI開示;なし)