会長挨拶
第27回大会(新潟)の開催にあたって
― 今年の大会は、水の都 新潟で、食、呑、話で盛り上がろう!―
第27回大会(新潟)大会会長
加藤 哲文(国立大学法人 上越教育大学)
平成30年度の日本LD学会第27回大会は、新潟市にある朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンターで開催されます。
さて今回の大会テーマは、「発達障害のある子どもたちのインクルーシブ教育システムの構築-特別支援教育の10年の成果とこれからを考える-」としました。特別支援教育という新たな教育体制がスタートして10年がたちました。この間に、国、都道府県、市町村自治体での取り組みが盛んになり、その成果は、様々な研究成果、報告、書籍、メディア等で発信されるようになってきました。しかし「発達障害」についてはどうでしょうか。教育や保育、就労の現場、そして地域社会のなかで、支援や共存のための情報や知識がまだまだ少ないのではないでしょうか。今回のテーマとしてあげた“インクルーシブ”の理念を具現化するために、これから取り組むべきことを考える機会にしていただけたらと期待しています。
そこで本大会では、「特別支援教育の10年、これからの10年」と題した公開シンポジウムを企画し、国、学会、親の会の代表の方々に話題提供をいただくことになりました。また、特別講演として、昨今取り組みが盛んになってきている「学びのユニバーサルデザイン」の先進国アメリカからケイティ・ノバック博士をお招きします。さらに、京都大学霊長類研究所の正高信男教授からは、自閉スペクトラム障害をはじめとする発達障害のある人への認知機能の研究成果を活かした支援について講演をお願いしています。その他、教育講演や大会企画シンポジウムでも盛りだくさんの内容を企画しています。ご期待ください。
最後に大会2日目の夕刻に開催される懇親会は、会員を始め学生の方々にも楽しんでいただけるよう、安価で充実した企画を計画しています。今回の会場は、見本市などで使われる広いスペースが特徴です。ここで会員の方々や学生の方々が、日頃の考えや取り組みをお互いに話し合ったり、情報交換に活用していただきたく、大会実行委員一同、皆様のお出でを心からお待ちしています。