The 125th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Presentation information

口頭発表

[V-29-04_05] 繁殖・生殖工学(V-午前)

Fri. Mar 29, 2019 9:30 AM - 9:50 AM 第V会場 (8号館8401講義室)

Chairman:Minoru Sakaguchi(Kitasato University School of Veterinary Medecine)

9:40 AM - 9:50 AM

[V29-05] 乳用牛の分娩後の排卵を伴う発情発現と子宮修復の関連性調査

Imai Akira1, Fukumoto Yutaka1, Morimoto Kazuhide1, Higaki Syougo2, Yoshioka Kouji2, Yokota Fumihiko1 (1.Hiroshima Prefectural Livestock Technology Research Center, 2.National Institute of Animal Health)

【目的】生体情報センシングにより牛の発情が検出できる可能性が高まっている.この技術を活用した乳用牛の周産期疾病の早期発見を目的として,排卵を伴う発情発現と子宮修復の関連性について調査した.【方法】当センター繋養のホルスタイン種25頭について,分娩後2週間後から概ね3~4日間隔で経直腸超音波画像検査による分娩後初回及び次回排卵,子宮内貯留物,子宮内膜スコア並びに10日間隔の子宮内膜の多形核白血球(PMN)割合(5%以下を陰性)を調査した.【結果及び考察】分娩後の初回及び次回排卵の発生と子宮修復度合い(子宮内貯留物及び内膜スコア,PMN)の間にいくつかの有意な相関が認められた.初回及び次回排卵の発現についてクラスター分析を行った結果,大きく2つのグループ(グループA:初回排卵の発生24.0±8.4日[平均±SD],n=12,グループB:57.7±10.9日,n=13)に分類され,グループ間でPMN陰性までの分娩後日数に有意差が認められた(32.2±8.1日と49.0±16.7日,P<0.01).以上から分娩後の初回及び次回排卵を指標とすることで子宮修復の遅れを推定できること,分娩後40日までに排卵を伴う発情が発生しない個体については子宮に何らかの問題を抱えでいる可能性が高いことが示唆された.本研究は,農林水産省 革新的技術開発・緊急展開事業(AIプロ)によって実施した.