15:00 〜 15:10
[XIV29-28] 原料肉の加熱処理の有無が牛醤の品質に及ぼす影響
<目的>肉醤の原料にはこれまで生肉を用いることが多かったが,加熱済みの原料から生肉を原料として出来た肉醤の品質と同等か確認していない.今回は肉醤の1つである牛醤で加熱済みの原料肉が牛醤の品質に影響するかを調べた.
<方法>原材料は牛挽肉,水,食塩,米麹,酵素2種(Alcalase,Flavorzyme)を用いて,原材料を混合・真空包装したものを対照区とした.試験区は牛挽肉及び水を混合し,85℃で30分間加熱した後に,食塩,麹及び酵素を混合・真空包装したものとした.いずれも30℃・3か月間発酵させ,1か月ごとに分析した.
<結果>収量では試験区の牛醤が対照区よりも高い値を維持していた.pH,食塩濃度,Brix及び無塩可溶性固形分は発酵期間中に有意差は見られなかった(p<0.05).全窒素量は0か月目で試験区の方が高い値だったが,3か月目で同等な値となった.ペプチド量及び遊離アミノ酸量は発酵期間に伴い増加し,加熱の有無で有意差は見られなかった(p<0.05).いずれも主要遊離アミノ酸はうま味成分であるGluが一番高い値だった.明度,赤色度および黄色度は3ヶ月目で同様の値となり,両者に有意差はなかった(p<0.05).以上の結果から加熱の有無による牛醤の成分に大きな違いはなく,収量にだけ違いが見られた.
<方法>原材料は牛挽肉,水,食塩,米麹,酵素2種(Alcalase,Flavorzyme)を用いて,原材料を混合・真空包装したものを対照区とした.試験区は牛挽肉及び水を混合し,85℃で30分間加熱した後に,食塩,麹及び酵素を混合・真空包装したものとした.いずれも30℃・3か月間発酵させ,1か月ごとに分析した.
<結果>収量では試験区の牛醤が対照区よりも高い値を維持していた.pH,食塩濃度,Brix及び無塩可溶性固形分は発酵期間中に有意差は見られなかった(p<0.05).全窒素量は0か月目で試験区の方が高い値だったが,3か月目で同等な値となった.ペプチド量及び遊離アミノ酸量は発酵期間に伴い増加し,加熱の有無で有意差は見られなかった(p<0.05).いずれも主要遊離アミノ酸はうま味成分であるGluが一番高い値だった.明度,赤色度および黄色度は3ヶ月目で同様の値となり,両者に有意差はなかった(p<0.05).以上の結果から加熱の有無による牛醤の成分に大きな違いはなく,収量にだけ違いが見られた.