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[IYS-19-06] 健常犬の糞便中から分離した乳酸菌Limosilactobacillus reuteriのアレルギー性接触皮膚炎症状に対する効果効能の検討
【背景および目的】近年、アレルギー疾患と腸内細菌叢の密接な関連が示唆され、乳酸菌を用いたプロバイオティクスやプレバイオティクスに注目が集まっている。我々は、健常犬の糞便から乳酸菌Limosilactobacillus reuteri(M01株、M11株、M40株、M41株)を分離し、菌種毎の経口投与によるアレルギー性接触皮膚炎症状への影響を比較検討した。【方法】7週齢の雌性BALB/cマウスにL. reuteri生菌各株(1×108 CFU/mL)ないし陰性対照群としてL-グルタミン酸ナトリウム(50 mM)を1ヶ月間毎日強制経口投与(0.2mL/匹)した。アレルギー性接触皮膚炎はハプテンを耳介皮膚に反復経皮投与することで誘導し、耳介皮膚および耳介リンパ節に関する各種解析を実施した。【結果・考察】L. reuteri M40株投与群では陰性対照群と比較して、耳介リンパ節中のエフェクターT細胞数および2型樹状細胞数が有意に減少した。また、リンパ節中T細胞から産生されるIL-4、IL-5およびIL-17といったアレルギー増強に関連するサイトカイン量が陰性対照群と比較して有意に減少しており、皮膚バリア機能の維持に関わるfilaggrinの耳介皮膚における遺伝子発現は有意に増強した。以上の結果より、L. reuteri (M40株)の経口投与がアレルギー発症を抑制している可能性が示唆された