日本畜産学会第131回大会

講演情報

口頭発表

2. 育種・遺伝

育種・遺伝Ⅱ

2023年9月20日(水) 13:00 〜 15:30 第VI会場 (5番講義室)

座長:齋藤 ゆり子(農研機構畜産部門)、馬場 俊見(日ホ北支局)、小川 伸一郎(農研機構畜産部門)、竹田 将悠規(家畜改良セ)、造田 篤(全農ET研)、井上 慶一(宮大農)

13:10 〜 13:20

[VI-20-18] 気象観測所、メッシュ農業気象データおよび全国4農場において計測した気象記録の比較

*梶川 和輝1、足達 和徳2、大野 栞2、山崎 武志3、石田 惠香4、萩谷 功一4 (1. 帯畜大院、2. 家畜改良事業団、3. 農研機構北農研、4. 帯畜大)

【目的】乳用牛の暑熱ストレスを表す指標は、気温と湿度から算出される温湿度指数(THI)が用いられる。気温と湿度は最寄りの気象観測所またはメッシュ農研機構が開発した農業気象データの記録を使用するが、気象観測所またはメッシュ農業気象データと実際の農場の記録間の差に関する調査は実施されていない。そこで、本研究は、各道県4農場を対象とし、気象観測所の記録、メッシュ農業気象データおよび農場に設置した温湿度計の記録を比較した。【方法】データは2022年6月から2023年2月までの気象庁の気象観測所、農研機構のメッシュ農業気象データおよび北海道、岩手県、群馬県および熊本県の各1農場に設置した温湿度計の記録である。気象観測所の記録は各農場最寄りの測定値、メッシュ農業気象データは気象観測所の記録に対して緯度・経度および標高などを考慮した農場所在地の推定値、温湿度計の記録は牛舎内で測定された記録である。夏季を6~8月、秋季を9~11月、冬季を12~2月とし、地域ごと、季節ごとに気温、湿度およびTHIを比較した。【結果】気温および湿度とも、気象観測所およびメッシュ農業気象データ間の差は小さかった。北海道および岩手県の冬季の気象観測所、メッシュ農業気象データと農場牛舎内の記録が乖離したため、両気象記録と農場牛舎内の記録との絶対差において、季節と地域間で交互作用が認められた。