3:30 PM - 3:45 PM
[2Ep-03] Touki (Angelica acutiloba) stem extracts suppress osteoclast differentiation in RAW264.7 cells
Keywords:Touki, Angelica acutiloba, vanillic acid, osteoclast, osteoporosis
【目的】骨粗鬆症は、骨量の減少と骨内部の構造変化という生理現象が過度に進行した疾患である。通常、骨量は骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収のバランスが保たれることで一定に維持されているが、加齢や閉経により、このバランスが崩れ、骨吸収が亢進することで骨粗鬆症を発症する。骨粗鬆症予防のために、様々な食品素材や食品成分の効果が検討されているが、決定的なものは見出されていない。トウキ(当帰、Angelica acutiloba)は、セリ科シシウド属の多年草で、その根は生薬として利用されている。そこで、本研究では未利用トウキ茎に着目し、活性成分の同定と破骨細胞分化抑制効果を検討した。
【方法】トウキ茎をエタノール抽出した凍結乾燥物をサンプルとして用いた。破骨前駆細胞株RAW24.7細胞をRANKL(50 ng/mL)で分化誘導した。トウキ茎抽出物は0-1 mg/mLの濃度で添加し、培養5日後の細胞をTRAP染色した。細胞毒性はMTT法により検討した。また、トウキ茎抽出物の活性成分はLC-MSにて同定した。
【結果および考察】細胞毒性の認められない濃度範囲でRAW264.7細胞にトウキ茎抽出物を添加したところ、濃度依存液なTRAP陽性破骨細胞数の抑制がみられた。また、このように破骨細胞分化抑制効果を示すトウキ茎抽出物中の活性成分の同定をLC-MSにて試みた結果、トウキ根に含有するフェノール化合物であるバニリン酸が検出された。バニリン酸はエストロゲンレセプターとほとんど結合活性をもたないことから、トウキ根抽出物はエストロゲンレセプター非依存経路で破骨細胞分化を抑制することが示唆された。
【方法】トウキ茎をエタノール抽出した凍結乾燥物をサンプルとして用いた。破骨前駆細胞株RAW24.7細胞をRANKL(50 ng/mL)で分化誘導した。トウキ茎抽出物は0-1 mg/mLの濃度で添加し、培養5日後の細胞をTRAP染色した。細胞毒性はMTT法により検討した。また、トウキ茎抽出物の活性成分はLC-MSにて同定した。
【結果および考察】細胞毒性の認められない濃度範囲でRAW264.7細胞にトウキ茎抽出物を添加したところ、濃度依存液なTRAP陽性破骨細胞数の抑制がみられた。また、このように破骨細胞分化抑制効果を示すトウキ茎抽出物中の活性成分の同定をLC-MSにて試みた結果、トウキ根に含有するフェノール化合物であるバニリン酸が検出された。バニリン酸はエストロゲンレセプターとほとんど結合活性をもたないことから、トウキ根抽出物はエストロゲンレセプター非依存経路で破骨細胞分化を抑制することが示唆された。