5:00 PM - 5:15 PM
[2Fp-08] Combination of β-conglycinin and exercise synergistically induces beige adipocyte formation in mice
Keywords:β-conglycinin, exercise, UCP1
【目的】分離植物タンパク質の利用は,環境負荷の低減に貢献できると考えられている.大豆タンパク質は様々な生理機能を持つことが知られているが,タンパク質源を大豆タンパク質のみで賄うことは現実的な食事では困難な場合もあるため,運動と併用すれば大豆タンパク質の摂取量を減らしても相加・相乗的に効果を得ることができるのではないかと考えられる.本研究は主要な大豆タンパク質の一つβ-コングリシニン;β-Conの摂取と運動の併用効果を褐色脂肪細胞化誘導の点から検証することを目的とした.
【方法】C57BL/6Jマウス(雄、5週齢)に飼料中のタンパク質源が全てミルクカゼインのControl群,飼料中の総タンパク質源の半分がβ-Conの50β-Con群,運動(EX)群(飼料中のタンパク質源は全てミルクカゼイン),EXに50β-Con食を併用したEX + 50β-Con群を設け4週間飼育した.
【結果】EX + 50β-Con群では,鼠径部白色脂肪組織(iWAT)において相乗的な褐色脂肪細胞化の誘導が認められ,さらに褐色脂肪細胞化の誘導因子として知られているfibroblast growth factor 21(FGF21)の血漿濃度の相乗的な上昇を伴っていることを明らかにした.FGF21は主に肝臓で発現しているが,その発現レベルは肝臓でのみEX + 50β-Con群で有意に上昇していた.この時FGF21の発現に関わる転写因子activating transcription factor 4(ATF4)のタンパク質発現レベルも有意に上昇した.一方, iWATのFGF21タンパク質発現レベルに群間の差は認められなかった.以上のことから,EXと併用することでタンパク質源をすべて大豆タンパク質に置き換えなくても褐色脂肪細胞化の誘導が可能であること,この誘導にはATF4-FGF21経路が関わると考えられた.
【方法】C57BL/6Jマウス(雄、5週齢)に飼料中のタンパク質源が全てミルクカゼインのControl群,飼料中の総タンパク質源の半分がβ-Conの50β-Con群,運動(EX)群(飼料中のタンパク質源は全てミルクカゼイン),EXに50β-Con食を併用したEX + 50β-Con群を設け4週間飼育した.
【結果】EX + 50β-Con群では,鼠径部白色脂肪組織(iWAT)において相乗的な褐色脂肪細胞化の誘導が認められ,さらに褐色脂肪細胞化の誘導因子として知られているfibroblast growth factor 21(FGF21)の血漿濃度の相乗的な上昇を伴っていることを明らかにした.FGF21は主に肝臓で発現しているが,その発現レベルは肝臓でのみEX + 50β-Con群で有意に上昇していた.この時FGF21の発現に関わる転写因子activating transcription factor 4(ATF4)のタンパク質発現レベルも有意に上昇した.一方, iWATのFGF21タンパク質発現レベルに群間の差は認められなかった.以上のことから,EXと併用することでタンパク質源をすべて大豆タンパク質に置き換えなくても褐色脂肪細胞化の誘導が可能であること,この誘導にはATF4-FGF21経路が関わると考えられた.