4:45 PM - 5:00 PM
[2Lp-07] Creation of texture profiles using starch gels of different types, concentrations, and storage periods
Keywords:starch, retrogradation, texture
【目的】澱粉の物性は種類,濃度によって異なり,保存時には老化が生じ経時的にも変化する.一方,澱粉は「老化すると硬くなる」と認識されるように,澱粉の物性評価の指標は「硬さ」で示されることが多く,種類や濃度,保存期間で異なる物性を捉えているとは言えない.本研究では,種類・濃度・保存期間の異なる澱粉ゲルについて,弾性および破断測定によりテクスチャープロファイルを作成し,澱粉の物性の差異を明確化することを目的とした.
【方法】試料は小麦澱粉,馬鈴薯澱粉,澱粉濃度は15%,30%とし,澱粉を糊化後,4℃で0,1,3,7日間保存した.示差走査熱量測定(DSC)により,澱粉の糊化,老化特性を把握した。テクスチャー測定では,澱粉ゲルを直径10mm,高さ10mmに切り出し,Φ20mm円板,Φ2mm円柱のプランジャーでそれぞれ圧縮測定(破断に至るまでのゲルの弾性),破断測定(ゲル破断時の硬さ(σp))を行った。さらに,圧縮測定では応力-ひずみ曲線にBST(Belts-Sharda-Tschoegl)式を適用させ,弾性パラメーターE,非線形性指数nを求めた.その後,鬼島ら(2020)の方法に則り,これらの指標(σp,E,n)を用いてテクスチャープロファイルを作成した.
【結果】DSC測定より,いずれの条件も保存1日目から澱粉の老化を確認した。テクスチャープロファイルでは,15%と30%馬鈴薯ゲルの0日目は他と大きく離れた位置にプロットされ,異なる物性を有していた.一方,15%と30%馬鈴薯ゲルの1~7日目は同様の位置にそれぞれプロットされており,馬鈴薯ゲルは保存0~1日で物性が大きく変化し,その後の変化は小さかった.小麦は15%と30%ゲルのいずれも保存よる変化は小さかった.澱粉ゲルの物性は,馬鈴薯ゲルの0日目を除き,保存による変化よりも澱粉由来あるいは濃度による差異が大きいことが示された.
【方法】試料は小麦澱粉,馬鈴薯澱粉,澱粉濃度は15%,30%とし,澱粉を糊化後,4℃で0,1,3,7日間保存した.示差走査熱量測定(DSC)により,澱粉の糊化,老化特性を把握した。テクスチャー測定では,澱粉ゲルを直径10mm,高さ10mmに切り出し,Φ20mm円板,Φ2mm円柱のプランジャーでそれぞれ圧縮測定(破断に至るまでのゲルの弾性),破断測定(ゲル破断時の硬さ(σp))を行った。さらに,圧縮測定では応力-ひずみ曲線にBST(Belts-Sharda-Tschoegl)式を適用させ,弾性パラメーターE,非線形性指数nを求めた.その後,鬼島ら(2020)の方法に則り,これらの指標(σp,E,n)を用いてテクスチャープロファイルを作成した.
【結果】DSC測定より,いずれの条件も保存1日目から澱粉の老化を確認した。テクスチャープロファイルでは,15%と30%馬鈴薯ゲルの0日目は他と大きく離れた位置にプロットされ,異なる物性を有していた.一方,15%と30%馬鈴薯ゲルの1~7日目は同様の位置にそれぞれプロットされており,馬鈴薯ゲルは保存0~1日で物性が大きく変化し,その後の変化は小さかった.小麦は15%と30%ゲルのいずれも保存よる変化は小さかった.澱粉ゲルの物性は,馬鈴薯ゲルの0日目を除き,保存による変化よりも澱粉由来あるいは濃度による差異が大きいことが示された.