16:45 〜 17:00
[2Mp-07] チョコレート融解時の摩擦係数測定
キーワード:チョコレート、摩擦
【目的】チョコレートはなめらかさが重要な食品の一つであり、そのなめらかさの理解のためチョコレート融液の摩擦測定が行われてきた。しかし、チョコレートは喫食時に口腔内で融解する食品であり、先行研究ではこの融解過程が摩擦に及ぼす影響を測定できていない。そこで本研究では次の2点を目的とする。1点目は、ずり速度や荷重の条件を変化させることで、融解していく固体チョコレートの潤滑状態について議論すること。2点目は、融点が異なるチョコレート試料を用い、摩擦にどのような違いが見られるのかを検証することである。
【方法】固体チョコレートと回転する板の間に生じる摩擦力をフォースゲージ(IMADA ZTA-5N)により測定した。板にはヒトの舌を模してトランスポアサージカルテープ(3M 1527-3)を貼付し、固体チョコレート—舌間のモデルとした。ドライヤーの温風で舌モデル表面37℃に制御することで、チョコレートを融解させながら摩擦測定を行った。固体チョコレート—舌モデル間の相対速度(9.4-37.7 mm/s)と固体チョコレートの荷重(60-110-210 g)を変化させた摩擦測定と、融点の異なるチョコレートを用いた摩擦測定を行った。
【結果】実験開始後、チョコレートが融解し始めると同時に摩擦係数は上昇しピークを迎え、その後低下し、最終的に一定値に収束した。相対速度と荷重を変化させて得られた摩擦係数より、融解していく固体チョコレート—舌モデル間は融液に満たされた流体潤滑領域であることが明らかとなった。融点が高いチョコレートの摩擦係数は、より高い値に収束した。これらの結果から、融解速度が遅いとき、摩擦係数は相対速度と荷重に依存したのに対し、融解速度が速くなると融液が膜厚に影響し、摩擦係数が低下することが明らかとなった。
【方法】固体チョコレートと回転する板の間に生じる摩擦力をフォースゲージ(IMADA ZTA-5N)により測定した。板にはヒトの舌を模してトランスポアサージカルテープ(3M 1527-3)を貼付し、固体チョコレート—舌間のモデルとした。ドライヤーの温風で舌モデル表面37℃に制御することで、チョコレートを融解させながら摩擦測定を行った。固体チョコレート—舌モデル間の相対速度(9.4-37.7 mm/s)と固体チョコレートの荷重(60-110-210 g)を変化させた摩擦測定と、融点の異なるチョコレートを用いた摩擦測定を行った。
【結果】実験開始後、チョコレートが融解し始めると同時に摩擦係数は上昇しピークを迎え、その後低下し、最終的に一定値に収束した。相対速度と荷重を変化させて得られた摩擦係数より、融解していく固体チョコレート—舌モデル間は融液に満たされた流体潤滑領域であることが明らかとなった。融点が高いチョコレートの摩擦係数は、より高い値に収束した。これらの結果から、融解速度が遅いとき、摩擦係数は相対速度と荷重に依存したのに対し、融解速度が速くなると融液が膜厚に影響し、摩擦係数が低下することが明らかとなった。