9:30 AM - 9:45 AM
[3Da-03] Evaluation of emotional changes ingested of chocolate bars with different textures
Keywords:Crunchy texture, chocolate bar, Evaluation of emotion, Changes of emotion
【目的】食品の摂取は,脳血流の上昇などの生理的変化だけではなく,ポジティブな感情の誘発やネガティブな感情からの回復など,感情変化にも影響を与えうる.先行研究では,ザクザク食感を有するシリアルバーの摂取により,脳血流量が上昇,およびストレス脳指標が低下したことを報告した.本研究では,食感の異なるチョコレートバー摂取時の感情変化を測定し,食感が感情に及ぼす影響とその寄与の程度について検証した.
【方法】健常な男女を対象に,異なる2種類の作業負荷を課し,ネガティブな感情からの回復の程度を指標とした.被験食品は,ザクザク食感を有するシリアルチョコレートバー(A群)としっとり食感を有するベイクドチョコレートバー(B群)とし,対照に未摂取群を設定して,クロスオーバーのデザインで実施した.評価指標には臨床試験に用いられている既存の調査票と独自に作成した感情評価調査票を用いた.Study 1では,被験者22名に対し,20分間の計算課題を負荷したのちに被験食品を摂取してもらい,摂取前後の感情変化を評価した.Study 2では,被験者42名に対し,120分間の模擬試験(5択問題,マークシート)後,Study1と同様の評価を実施した.
【結果】既存の調査票では,Study 1とStudy 2ともに,未摂取群と比較してA群とB群が有意な変化を示したが,食感の違いによる差は確認されなかった.しかし,独自に作成した調査票では,ストレス強度が高く負荷時間の長いStudy 2において,A群がB群と比較してポジティブな感情が有意に高くなった.以上の結果より,食感の違いは感情変化に影響を及ぼすこと,特に長時間にわたり蓄積されるような日常的な疲労感からの回復において,食感の寄与は大きいことが示唆された。
【方法】健常な男女を対象に,異なる2種類の作業負荷を課し,ネガティブな感情からの回復の程度を指標とした.被験食品は,ザクザク食感を有するシリアルチョコレートバー(A群)としっとり食感を有するベイクドチョコレートバー(B群)とし,対照に未摂取群を設定して,クロスオーバーのデザインで実施した.評価指標には臨床試験に用いられている既存の調査票と独自に作成した感情評価調査票を用いた.Study 1では,被験者22名に対し,20分間の計算課題を負荷したのちに被験食品を摂取してもらい,摂取前後の感情変化を評価した.Study 2では,被験者42名に対し,120分間の模擬試験(5択問題,マークシート)後,Study1と同様の評価を実施した.
【結果】既存の調査票では,Study 1とStudy 2ともに,未摂取群と比較してA群とB群が有意な変化を示したが,食感の違いによる差は確認されなかった.しかし,独自に作成した調査票では,ストレス強度が高く負荷時間の長いStudy 2において,A群がB群と比較してポジティブな感情が有意に高くなった.以上の結果より,食感の違いは感情変化に影響を及ぼすこと,特に長時間にわたり蓄積されるような日常的な疲労感からの回復において,食感の寄与は大きいことが示唆された。