2:30 PM - 2:45 PM
[3Mp-01] Change in Freshness of Salmon during Cold Storage
Keywords:Freshness, Salmon
【目的】
サーモンは主に凍結状態で流通されている.飲食店や小売店においては,消費者のニーズから解凍後に刺身といった生食用として提供されることから,解凍後の生鮮度変化の把握が重要であると考えられる.一方,サーモンはサケ科の魚として多種に渡り,養殖場における飼育環境も様々である.よって,本研究では淡水ならびに海水で養殖されたサーモンにおける冷蔵中のK値の経時的変化および,その温度依存性について調べた.
【方法】
試料にはノルウェー産タイセイヨウサケ(AS)および広島県産ニジマス(RT)のフィレ冷凍品(凍結)を用いた.試料の背側部分を流水解凍後,0.5℃および5.0 ℃の恒温庫内に貯蔵し,経時的に採取した.ATP関連化合物抽出液の調製は,7%PCA溶液を加え,ホモジナイズし,遠心分離(3000 G,10 min)後,上清をKOHで中和して行った. ATP関連化合物の定量はHPLC分析システムで行った.K値はATP関連化合物の総量に対するHxRとHx量の百分率により求めた.K値の反応速度式における反応次数を1とし,反応速度定数を積分法により決定後,反応速度式の解はルンゲ・クッタ法により得た.
【結果】
0.5℃および5.0℃の貯蔵における反応速度定数は,ASでは1.82×10-2,2.10×10-2,RTでは1.99×10-2,2.84×10-2となり,ASよりも大きい値となった.反応速度式を用いたK値のシミュレーションにおいて,貯蔵温度が0.5℃から5.0℃に上昇することで,K値が20%に到達するまでの時間は,ASでは約10時間,RTでは約22時間早まった.また,RTにおける反応速度定数の温度依存性は,ASと比較して約2.5倍大きいことが確認された.
サーモンは主に凍結状態で流通されている.飲食店や小売店においては,消費者のニーズから解凍後に刺身といった生食用として提供されることから,解凍後の生鮮度変化の把握が重要であると考えられる.一方,サーモンはサケ科の魚として多種に渡り,養殖場における飼育環境も様々である.よって,本研究では淡水ならびに海水で養殖されたサーモンにおける冷蔵中のK値の経時的変化および,その温度依存性について調べた.
【方法】
試料にはノルウェー産タイセイヨウサケ(AS)および広島県産ニジマス(RT)のフィレ冷凍品(凍結)を用いた.試料の背側部分を流水解凍後,0.5℃および5.0 ℃の恒温庫内に貯蔵し,経時的に採取した.ATP関連化合物抽出液の調製は,7%PCA溶液を加え,ホモジナイズし,遠心分離(3000 G,10 min)後,上清をKOHで中和して行った. ATP関連化合物の定量はHPLC分析システムで行った.K値はATP関連化合物の総量に対するHxRとHx量の百分率により求めた.K値の反応速度式における反応次数を1とし,反応速度定数を積分法により決定後,反応速度式の解はルンゲ・クッタ法により得た.
【結果】
0.5℃および5.0℃の貯蔵における反応速度定数は,ASでは1.82×10-2,2.10×10-2,RTでは1.99×10-2,2.84×10-2となり,ASよりも大きい値となった.反応速度式を用いたK値のシミュレーションにおいて,貯蔵温度が0.5℃から5.0℃に上昇することで,K値が20%に到達するまでの時間は,ASでは約10時間,RTでは約22時間早まった.また,RTにおける反応速度定数の温度依存性は,ASと比較して約2.5倍大きいことが確認された.