第42回日本磁気共鳴医学会大会

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ポスター

乳腺・他

乳腺・他

Fri. Sep 19, 2014 10:12 AM - 10:48 AM ポスター会場 (3F 金葉の間)

座長:片岡正子(京都大学医学部附属病院 放射部)

[P-2-100] 乳腺コイルを用いたReadout Segmented-EPIの歪みの基礎的検討

佐藤正規1, 眞下勝庸1, 丸山克也2, Porter David3, 堀越浩幸4 (1.群馬県立がんセンター 放射線診断課, 2.シーメンス・ジャパン株式会社 リサーチ&コラボレーション部, 3.シーメンス AG, 4.群馬県立がんセンター 放射線診断部)

【目的】現在、Single Shot EPI(以下、SS-EPI)が拡散強調画像を撮影する際に多く用いられているが、磁化率効果の影響が強く、磁化率アーチファクトなどによる画像の歪みが問題となっている。Readout Segmented-EPI(以下、RS-EPI)は、SS-EPIに比べてecho spaceを短くでき、画像の歪み改善が期待されている。そこで、当院で画像の歪みが問題となっている乳腺の拡散強調画像について、乳腺コイルを用いてRS-EPIの画像の撮像条件を変化させSS-EPIと比較し基礎的検討を行った。
【方法】乳腺コイルを用いてRS-EPI、SS-EPIの撮像を行った。そして、Shot数(Segment数)、Resolutionの設定を変化させてアクリル円柱ファントムを撮像し、得られた画像の歪みについて検討を行った。
【使用機器】MAGNETOM Trio, A Tim System (SIEMENS)16チャンネル乳腺コイル 自作ファントム(アクリル円柱+水)
【結果】乳腺コイルを用いた拡散強調画像の撮像において、RS-EPIを使用することによって、SS-EPIより画像の歪みが低減された。撮影条件では、Shot数を上げてecho spaceを短くすることや、Resolutionを高くすることで歪みは低減した。
【考察】RS-EPIは、SS-EPIと比較すると、echo spaceを大幅に短くすることで歪みを低減できたと考えられる。そのため、分解能もSS-EPIよりも上げることができる。よって、乳腺の拡散強調画像の撮像において、RS-EPIは歪みも改善し、分解能も向上するため有効であると考えられる。しかし、shot数を上げると撮影時間が大幅に長くなるため、歪みと撮影時間のバランスを考慮する必要がある。