[P-3-207] 自然呼吸下(非同期)MRCPの検討
【はじめに】MRCPは高速SE系T2強調画像において呼吸同期下での3D収集及び息止め下での2D収集にて胆道・膵管の抽出を行う撮像法であり、非侵襲的かつ比較的容易に行える検査である。しかし、息止め不可や不規則な呼吸下での同期不良で撮像された場合など画質不良となることを多く経験する。短時間及び簡便な方法でのMRCP撮像の検討を行ったので報告する。【使用装置・機器】東芝 1.5T EXCELART Vantage XGV V9.5、Torso-SPEEDER 8ch-coil 【方法】1)2D MRCP:自然呼吸下JET法併用脂肪抑制T2WIにて、BLADE数、TE値、脂肪抑制法の違いによる画質の比較を行った。2)3D MRCP:自然呼吸下True-SSFPにてFA,脂肪抑制法の違いによる画質の比較を行った【結果・考察】脂肪抑制T2WIではTE値を大きくすると背景信号が抑制されるが、SNRの低下により胆管の描出不良が起きた。また、脂肪抑制法はCHESS法が安定していた。BLADE数が少ないとartifactが出現するため70本以上が良好であったが、撮像時間の延長が懸念された。SSFPでは、FA=60(MAX)が最適であった。脂肪抑制はCHESS法が適していた。Work inにて障害陰影の除去も要するが、胆道系の全体像を把握出来うる画像が描出できた。【結論】自然呼吸下(非同期)MRCP撮像の検討を行った。被験者の様態により、短時間かつ簡便に有効な画像が得られた。