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[1701-05-02] アルミニウムドロスの湿式処理と処理残渣の有効利用
司会者::村山 憲弘(関西大学)
キーワード:ドロス、アルミニウム産業、湿式処理、悪臭除去
日本のアルミニウム産業からは40万トン程度のドロスと呼ばれる副産物が発生しており、そこから有価なメタル分が回収された後に残った「灰」はほとんどが鉄鋼業で主に鉄スクラップの昇温・保温目的で利用されている。国内鉄鋼業の減衰に伴いドロスのリサイクルが困難化しており、現在唯一のリサイクルルートである鉄鋼業での利用さえ難しいドロスが年間1万トン以上存在すると見積もられており、それは今後さらに増加する見込みである。本研究ではドロスリサイクルの課題を明確にするとともに、シンプルかつ経済合理性の高い方法でドロスを湿式処理し、悪臭除去が可能な機能性材料として有効利用するシステムの構築を最終目的とし、湿式処理におけるドロス中の含有成分の挙動と硫化水素およびメチルメルカプタンに対する処理残渣の除去特性を明らかにした。湿式処理では副生廃液を循環利用することで処理コストを低減しながらドロス表面に水酸化アルミニウムを析出させ、悪臭除去では高比表面積な水酸化アルミニウムを付与したドロスによって酸素共存下において硫化水素を触媒酸化によって除去した。
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