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[2105-19-07] (学生発表:修士課程)高温メタン発酵高効率化のための熱・アルカリ前処理と共消化基質添加の影響評価
司会者:木下尚樹(愛媛大学)
キーワード:高温メタン発酵、嫌気性消化、熱・アルカリ前処理、共消化、初期段階
メタン発酵とは、嫌気性細菌の働きによって食品廃棄物や下水汚泥などの有機性廃棄物を分解し、エネルギー資源として有用なメタンを含むバイオガスを得られるプロセスである。しかしながら、発酵に長時間を要することや原料の分解率が低いことなどが課題として指摘されており、さらなる普及には高効率化が求められている。こうした課題を解決するために前処理や添加剤の投与などが検討され、これまでに熱・アルカリ前処理や共消化基質の添加によって発酵効率が向上する例が多数報告されている。しかし、基質によっては熱・アルカリ前処理は発酵初期の有機酸生成の抑制によるメタン収量の低下を引き起こす懸念があることが明らかとなり、基質ごとの前処理や共消化が及ぼす影響についてより詳細な理解が求められている。そこで本研究では、種々の基質を用いた高温メタン発酵試験において、こうした熱・アルカリ前処理や共消化基質の添加が、特に発酵プロセスの初期段階におけるガス発生挙動やpH等にどのような影響を及ぼすのかについて、詳細な評価を行った。その結果、基質ごとの分解特性や、前処理や共消化が発酵プロセスに及ぼす影響がこれまで以上に明確になった。
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