資源・素材2023(松山)

講演情報(2023年8月10日付 確定版)

若手・一般ポスター発表

14:30-17:00 ポスター発表(地球・資源分野)[9/13(水) PM ポスター会場]

2023年9月13日(水) 14:30 〜 17:00 [ポスター会場(地球・資源)] 2F EL21,22(共通講義棟C)

14:30 〜 17:00

[P009A] (学生発表:修士課程)CO2の地下バイオメタネーションを目的とした水素源の検討

○井上 裕斗1、菅井 裕一1、江﨑 丈裕1 (1. 九州大学)

キーワード:CO2、メタン菌、水素、メタネーション、かんらん石

持続型炭素循環システムの確立を目的とし、地下に貯留したCO2を地下に生息する微生物によって、その場でメタンに変換し、再びエネルギー資源として利用できるようにする地下メタネーションが注目されている。CO2をメタンに変換するためには、その反応を担うCO2資化メタン生成菌(以降、単にメタン菌と称する)に水素を供給する必要がある。本研究では、その水素源としてかんらん石および水素化マグネシウムに着目し、様々な条件下において、各試料から発生する水素量を評価し、最適な水素発生条件を検討した。また、有望な水素発生条件において、メタン菌を水素源とともに培養し、CO2からのメタン生成量を評価した。その結果、メタン菌をCO2ならびにかんらん石と共存させて培養することによりメタンの生成が確認された。一方、かんらん石よりも多量の水素を発生する水素化マグネシウムとの共存下においてはメタンが生成しなかった。水素化マグネシウムは水素の発生とともに水酸化マグネシウムが生成し、培地がアルカリ性となるため、メタン菌の増殖・代謝が妨げられたものと考えられる。このように、本研究では、地下にも存在することが期待できるかんらん石が地下バイオメタネーションの水素源として可能性があることが示唆されたが、本研究で確認されたメタン生成量は少なく、その生成量を増加させるための各種条件の検討が今後の課題である。

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