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[2201-09-06] 掘削に伴う懸濁粒子量のAI技術を用いた定量と環境影響評価への応用
司会者:野尻 冴子(JOGMEC)
キーワード:コバルトリッチクラスト、環境影響評価、堆積物プルーム、AI、物体検出
持続可能な海洋鉱物資源開発を実現するためには、開発に伴う環境への影響を事前に調査・予測・評価すること、すなわち環境影響評価が重要である。特に注目されている影響は、海底掘削や揚鉱水の排水に伴って懸濁粒子が発生し、開発区および周辺海域に拡散・再堆積することである。これにより、サンゴなどの固着生物が埋められたり、ろ過摂食器官が詰まったりして、生態系に被害が及ぶ可能性がある。しかし、既存の手法では、深海における微量な懸濁粒子量の変化を観測することは困難である。本発表では、環境影響評価研究の一例として、AI(人工知能)技術を用いた懸濁粒子量の観測の取り組みを紹介する。本手法は、定点カメラに写った懸濁粒子の量を、物体検出モデルで自動検出するものである。手法のテストは、2020年7月に実施されたコバルトリッチクラストの掘削試験を対象とした。結果として、物体検出モデルは懸濁粒子を精度良く検出できること、懸濁粒子量の変化を評価するために有効であることが示された。今後、上記の手法による観測や、懸濁粒子を輸送する流れのシミュレーションなどを通じて、環境影響の観点から開発計画の立案へ貢献することが期待される。
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