資源・素材2023(松山)

講演情報(2023年8月10日付 確定版)

企画講演

【企画講演】地圏環境に由来する重金属類汚染の評価・対策技術の動向[9/14(木) PM 第2会場]

2023年9月14日(木) 13:00 〜 16:45 [第2会場] 4F EL44(共通講義棟C)

新苗 正和(山口大学)、有馬 孝彦(北海道大学)、晴山 渉(岩手大学)

15:15 〜 15:45

[3207-13-05] 微生物補助型ファイトエキストラクションによるヒ素含有土壌の処理

○簡 梅芳1、井上 千弘1、楊 重陽1,2、韓 凝1 (1. 東北大学大学院環境科学研究科、2. 東京大学アグロバイオテクノロジー研究センター)

司会者:晴山 渉(岩手大学)

キーワード:ヒ素、超蓄積植物、ファイトエキストラクション、モエジマシダ、根圏微生物

自然由来の重金属類による土壌汚染問題に対して、これらの汚染物質を蓄積する植物を利用したファイトエキストラクションは安価で広範囲の処理が可能であり、その適用が期待されている。ヒ素に関して、その超蓄積植物のモエジマシダは、日本では本州や四国南部、九州から沖縄に分布し、演者らはその土壌・水環境からのヒ素除去について研究を行ってきた。本研究は、ヒ素含有農用地土壌を対象とし、現場に生息する微生物を活用した微生物補助型ファイトエキストラクションを検討した成果を紹介する。モエジマシダのヒ酸吸収に先立つ微生物活動によるヒ素の利用可能性向上を想定し、対象土壌に栽培したヒ素の超蓄積シダ類植物の根圏から、ヒ素吸収に寄与する複数の機能を指標として、根圏微生物を選抜した。選抜した微生物をモエジマシダと共同栽培試験を実施した結果、微生物添加による根圏中水溶性ヒ酸および亜ヒ酸酸化酵素遺伝子の増加、植物中ヒ素濃度の増加、そして栽培後土壌中ヒ素含量の減少を確認した。これらの結果は、微生物補助型ファイトエキストラクションが実際の汚染土壌からヒ素を効果的に除去する実用可能な技術であることを示した。

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