【一般講演】 高温素材プロセッシング［9/14(木) AM 第4会場］

[3401-05-03] （学生発表：博士課程）FeOx-SiO₂界面反応のその場観察

○後藤 優子^1,2、川西 咲子³、高橋 純一¹、夏井 俊悟²、埜上 洋² (1. 住友金属鉱山株式会社、2. 東北大学、3. 東北大学（現 京都大学）)

司会者：谷ノ内 勇樹（九州大学）

キーワード：ファイヤライトスラグ、その場観察、銅製錬、自熔炉

銅の乾式製錬では、近年の精鉱中銅品位の低下に伴う処理量の増加や不純物品位の増加等、様々な課題がある中で、高効率な製錬を行うための操業改善が日々行われている。銅製錬で主に用いられる自熔炉では、銅精鉱をシリカフラックスと共に酸素富化空気中で燃焼させ、銅精鉱中の鉄や脈石成分をファイヤライトスラグとして分離することで、銅をマット中に濃縮する。セトラーでのマット回収効率は、マット層の上に形成されるスラグ層の物性やマグネタイト層の有無に大きく依存するため、スラグの粘性、密度、界面張力等の物性や、熱力学的安定相に関する検討がこれまでに多くなされてきた。しかしながら一方で、自熔炉の主要反応場である反応シャフト内でのスラグ生成挙動について詳細に検討された例は少ない。そこで本研究では、自熔炉シャフト内でのスラグ生成反応挙動の詳細理解を目的として、マイクロメートルオーダーのFe酸化物試薬をSiO₂試薬と接触させた場合の反応挙動をその場観察した。FeOx-SiO₂界面反応を直接観察することに成功し、自熔炉反応シャフト内でのスラグ生成反応挙動についての考察をしたので報告する。