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[D-06] スズメガ類によるニガウリの送粉効率
ニガウリはウリ科農作物の一つで、雌花が受粉することで着果率が高くなり、形がよく大きな果実ができる。人工授粉は労働コストが大きいため、施設栽培ではこれまでセイヨウミツバチがポリネーターとして使われてきたが、あまり送粉されていないという報告がある。ニガウリを野外で栽培し、訪花昆虫を調べたところ、セイヨウミツバチ、トラマルハナバチ、コハナバチ類などのハチ目昆虫のほか、スズメガ類、イチモンジセセリ、ハエ類などがみられた。次に、雌花に1回訪花したときの柱頭付着花粉数を調べたところ、スズメガ類による付着花粉数が、セイヨウミツバチ、トラマルハナバチ、コハナバチ類に比べて有意に多いことがわかった。さらに、ハチ目昆虫は花蜜のない雌花を避け、雄花を多く訪れる傾向がある一方、スズメガ類は雌花にも雄花と同程度に訪花することがわかった。スズメガ類のウリ科作物への応用可能性について考察する。