[EI2] 電子ペーパー (2)

[EI2-03] 蒸気処理による液晶性有機トランジスタのコンタクト特性向上の検討

*村上 和裕¹、半那 純一¹、飯野 裕明¹ (1. 東京工業大学)

有機トランジスタは電極/半導体界面のコンタクト特性が課題であり接触抵抗の低減が求められている。本研究では均一な多結晶薄膜の作製が可能な液晶性有機半導体Ph-BTBT-10を材料として用い接触抵抗低減化を図った。接触抵抗低減化のアプローチとして電極の表面処理(自己組織化単分子層)を行った。その結果、移動度特性の大幅な向上、さらに直接溶液に浸さなくても蒸気を媒体とした処理によって同様の効果が得られ、それまで問題であった電極の剥離が起こりにくくなることを発見した。この手法によって容易に表面処理が可能となるだけでなく、電極が剥がれやすい新規表面処理剤に対するアプローチとしても期待できる。