4:45 PM - 5:00 PM
[2Fp-07] Effects of soy peptide beverages on skin, hair, nail condition and
profile of mood states by reduction of oxidative stress
Keywords:soy peptide, oxidative stress, superoxide, hypochlorite ion, POMS2
【目的】大豆ペプチドは食品由来ペプチドの中では強い抗酸化活性をもつことが報告されている.本研究では大豆ペプチドの強い抗酸化活性を基盤としたさらなる機能性解明のため,大豆ペプチド飲料摂取による酸化ストレス低減効果と肌・爪・髪および精神面に及ぼす影響を検討した.【方法】対象者はK大学の女子学生15名とした.摂取期間は4週間,試験飲料はF社の大豆ペプチド飲料とし,1日に1本(190g)を摂取させた.摂取前後1週間の状態について,体調等に関するアンケート,肌・髪・爪についてのVAS(視覚的評価スケール)試験,肌質の検査,POMS2(気分プロフィール検査)および酸化ストレスマーカーの測定を行った.【結果・考察】身長,体重,BMIは摂取前後で変化しなかった.眠りの深さ,疲労感で有意に向上した.VAS試験の髪に関する項目で有意な向上が認められた.肌測定ではシミ,毛穴については有意に良好となり,シワが良好となる傾向,水分は有意な低下を示した.POMS2はいくつかの項目において摂取後有意に低下した.酸化ストレスマーカーではスーパーオキシドが有意な上昇傾向を認め,次亜塩素酸イオンに影響は認められず,酸化ストレスと上記の結果の関連性は低いと考えられた.酸化ストレスでは試験開始前に高値と比較的低値を示した被験者がいたため,大豆ペプチド摂取前の酸化ストレスマーカー値で層別解析を行った.その結果,高値群では摂取後の疲労感や髪への効果,肌測定,精神面の各項目で全被験者と同じ傾向を示す結果であった.一方,低値群では肩こり,髪の項目の一部のみが上昇傾向,精神面においては混乱-当惑のみで低下傾向を示すに留まった.以上の結果より,日頃酸化ストレスに晒されている被験者においては,大豆ペプチド飲料摂取により髪・肌の項目において改善が認められ,精神面ではネガティブな感情を軽減する可能性が示された.