17:30 〜 17:45
[2Kp-11] 米飯の品温が物性ならびに機械成形特性に与える影響
キーワード:米飯、おにぎり
【目的】国産米を用いたおにぎり等の製造工程では, 炊飯米の粘りが原因による不良品発生が問題となる. しかし, 機械成形前の米飯の品温がおにぎりの成形特性に与える影響についての科学的知見は少なく, 成形に適した品温の探索が求められる. そこで, 本研究ではおにぎりの製造工程における不良品発生等の低減に向け, 米飯の品温が成形特性に与える影響を解明することを目的とする. 前報1)では圧縮率による物性評価を行ったが, 本研究ではクリアランスにより評価を行った結果を報告する.
【方法】試料には令和5年度茨城県産「コシヒカリ」を用いた. 白米を洗米し, IH炊飯器を用いて加水量1.3倍で炊飯した. プラスチック容器に炊飯米を取り分け, 所定温度(5℃ ~ 45℃)で1.5時間静置した. その後, 試料皿に10g充填し, 治具を用いて厚みが15mmとなるように圧縮した. 炊飯米を充填した試料皿ごと再度プラスチック容器に入れ, 所定温度で1.5時間静置した. 物性試験機(テンシプレッサー, タケトモTTP-50BXⅡ)を用いてクリアランスによる2バイト法(1バイト目:12mm;2バイト目:9mm)で物性を測定した. 炊飯後の機械成形特性については, 炊飯米をプラスチック容器に取り分けた後に所定温度で3時間静置し, 卓上型おにぎり成形機(トップ, TO-3AH) を用いて成形した際のおにぎりの重量とそのばらつきを機械成形性として評価した.
【結果】米飯物性では品温の上昇に伴い硬度と付着が減少する傾向が見られ, 特に低温で保存した際に物性が顕著に変化した. 機械成形特性では前報1)同様に品温の低下に伴いおにぎりの重量が減少することが明らかになり, 成形条件が同一であれば品温がおにぎり製造に影響を及ぼすことが示唆された.
1)岡留ほか, 日本食品保蔵学会大会第73回大会, 2024
【方法】試料には令和5年度茨城県産「コシヒカリ」を用いた. 白米を洗米し, IH炊飯器を用いて加水量1.3倍で炊飯した. プラスチック容器に炊飯米を取り分け, 所定温度(5℃ ~ 45℃)で1.5時間静置した. その後, 試料皿に10g充填し, 治具を用いて厚みが15mmとなるように圧縮した. 炊飯米を充填した試料皿ごと再度プラスチック容器に入れ, 所定温度で1.5時間静置した. 物性試験機(テンシプレッサー, タケトモTTP-50BXⅡ)を用いてクリアランスによる2バイト法(1バイト目:12mm;2バイト目:9mm)で物性を測定した. 炊飯後の機械成形特性については, 炊飯米をプラスチック容器に取り分けた後に所定温度で3時間静置し, 卓上型おにぎり成形機(トップ, TO-3AH) を用いて成形した際のおにぎりの重量とそのばらつきを機械成形性として評価した.
【結果】米飯物性では品温の上昇に伴い硬度と付着が減少する傾向が見られ, 特に低温で保存した際に物性が顕著に変化した. 機械成形特性では前報1)同様に品温の低下に伴いおにぎりの重量が減少することが明らかになり, 成形条件が同一であれば品温がおにぎり製造に影響を及ぼすことが示唆された.
1)岡留ほか, 日本食品保蔵学会大会第73回大会, 2024