The 71th Annual Meeting of JSFST

Presentation information

Oral presentation

D 食品工学、加工、保蔵、バイオテクノロジー (Food Engineering, Process, Storage, and Biotechnology)

[2Np] Hygiene, Sterilization, Antibacterial activity

Fri. Aug 30, 2024 3:00 PM - 6:00 PM Room N (2F N202)

Chair:Shogo yamaki

5:30 PM - 5:45 PM

[2Np-10] The effect of the new neutral detergent sanitizer on bacteria resistant to cationic surfactants isolated from food factories

*Ryota Saito1, Wataru Ebine1 (1. ADEKA CLEAN AID CORPORATION)

Keywords:Sanitization, Serratia, Burkholderia

【目的】
中性除菌洗浄剤は細菌に対する除菌効果を有し, 汚れの洗浄・除去も可能であることから, 食品加工施設で広く使用されている. しかしながら, 中性除菌洗浄剤の主な除菌成分である陽イオン界面活性剤には抵抗性菌の存在が知られており, 希釈タンクやスポンジ等で抵抗性菌が増殖するケースがある. そのような場合、洗浄・除菌工程で食品汚染を引き起こすことが懸念される. 本検討では, 食品工場より分離した陽イオン界面活性剤抵抗性菌に対する新規中性除菌洗浄剤の除菌効果を評価した. 加えて, 新規中性除菌洗浄剤の各種一般細菌に対する除菌効果も評価した.
【方法】
食品工場より分離した陽イオン界面活性剤抵抗性菌(Serratia属細菌, Burkholderia属細菌)を陽イオン界面活性剤添加SCD寒天培地にて, 30℃, 48時間培養した. 各種一般細菌(Escherichia coli NBRC3972, Staphylococcus aureus NBRC13276, Pseudomonas paraeruginosa NBRC13275)をSCD寒天培地にて, 37℃, 24時間培養したものを試験に供した. 新規中性除菌洗浄剤は, サニメイトS60(ADEKAクリーンエイド社製)を用いた. 新規中性除菌洗浄剤に各培養菌液を加え, 25℃で所定時間処理し, SCD寒天培地にて生菌数測定またはSCDLP培地に接種後発育の有無を確認した.
【結果】
陽イオン界面活性剤抵抗性菌に新規中性除菌洗浄剤を作用させたところ, 25℃, 24時間処理により除菌効果を示した. E. coli, S. aureus, P. paraeruginosaに新規中性除菌洗浄剤を作用させたところ, 25℃, 1分間処理により除菌効果を示した. 以上より, 新規中性除菌洗浄剤は陽イオン界面活性剤抵抗性菌および一般細菌に対する除菌効果を有することから、食品工場内の微生物制御方法としての活用が期待される.