4:15 PM - 4:30 PM
[3Bp-08] Effects of caffeine and decaf coffee extract on flavor of beverages
Keywords:caffeine, coffee extract, flavor enhancement
【目的】カフェインは,飲料への苦味の付与および生体調節に関わる3次機能を有する有機化合物である.コーヒーやお茶といった嗜好飲料に含まれ, 適切に摂取すれば,風邪や痛みを治す効果や眠気覚ましや暗算作業増加の効果が期待できる.しかし,近年では過剰摂取が問題となり製品のデカフェ化が進む反面,デカフェ飲料の風味不足が懸念されている.本研究では, カフェインが各種飲料の風味に与える影響について検討し,さらにデカフェコーヒー不揮発成分との混合効果を解析した.
【方法】 デカフェコーヒーに終濃度に合わせた0 - 1.0 mg/mlのカフェイン溶液を添加し,酸味と苦味の強度変化を評価した.各種飲料100 mlに10 mg/mlのカフェイン溶液を1 ml添加し,3点識別法にて評価した.さらに,デカフェコーヒーより不揮発成分を調製し,これらの飲料に対して2.33 mg添加して,添加前後の風味の強度変化を評価した.
【結果】デカフェコーヒーに対するカフェイン添加の影響を評価したところ,通常コーヒーのカフェイン量よりも低濃度で苦味に加えて酸味の増強することが明らかとなった.果汁飲料の酸味に着目してカフェインの添加効果を検討したところ,その効果は確認できなかった.この結果より,カフェインの酸味増強効果にはコーヒーに含有する成分との共存が必要と考えられた.そこで,両者の添加効果を検討した.各種果汁入り飲料に両者を添加したところ,酸味の増強に加えて甘みや果汁感といった風味を増強することが示唆された.以上より,少量のカフェインはコーヒー飲料において苦味だけでなく酸味を増強させ,この効果にはコーヒー飲料中の不揮発成分との共存が不可欠であると考えられた.
【方法】 デカフェコーヒーに終濃度に合わせた0 - 1.0 mg/mlのカフェイン溶液を添加し,酸味と苦味の強度変化を評価した.各種飲料100 mlに10 mg/mlのカフェイン溶液を1 ml添加し,3点識別法にて評価した.さらに,デカフェコーヒーより不揮発成分を調製し,これらの飲料に対して2.33 mg添加して,添加前後の風味の強度変化を評価した.
【結果】デカフェコーヒーに対するカフェイン添加の影響を評価したところ,通常コーヒーのカフェイン量よりも低濃度で苦味に加えて酸味の増強することが明らかとなった.果汁飲料の酸味に着目してカフェインの添加効果を検討したところ,その効果は確認できなかった.この結果より,カフェインの酸味増強効果にはコーヒーに含有する成分との共存が必要と考えられた.そこで,両者の添加効果を検討した.各種果汁入り飲料に両者を添加したところ,酸味の増強に加えて甘みや果汁感といった風味を増強することが示唆された.以上より,少量のカフェインはコーヒー飲料において苦味だけでなく酸味を増強させ,この効果にはコーヒー飲料中の不揮発成分との共存が不可欠であると考えられた.