9:45 AM - 10:00 AM
[3Fa-04] Evaluation of apoptosis induction by Ashitaba (Angelica.keiskei) in HeLa cells
Keywords:Ashitaba (Angelica.keiskei), apoptosis, HeLa cells, Caspase-3
【目的】アシタバ(Angelica.keiskei)は伊豆諸島に多く自生するセリ科シシウド属の多年生草本で,抗腫瘍作用を有する.しかし,子宮頸がんに対する効果や作用機序については未だ明らかになっていない.そこで本研究は,アシタバ由来抽出物の子宮頸がん細胞(HeLa)に対する細胞増殖抑制効果およびアポトーシス誘導効果について検証した.
【方法】三宅島産のアシタバにエタノールを加えて磨砕し,濾過,濃縮した.その後,凍結乾燥処理し,DMSOで溶解したものを試料抽出液とし,ヒト子宮頸がん細胞(HeLa)およびヒト胎児腎細胞(HEK293)に添加した.細胞毒性はMTT AssayとTrypan Blue Assayで評価した.さらに,アポトーシス誘導効果を評価するために,Caspase-3, Cleaved Caspase-3, Bcl-2, Bax, PARPの発現量をウエスタンブロット法で解析した.
【結果】HeLaとHEK293はアシタバ抽出物処理により,経時的かつ濃度依存的に生存率が大幅に減少した.アシタバ抽出物のIC50(mg/mL)はHeLaで0.94±0.26,HEK293で1.05±0.02となった.タンパク質の発現量解析の結果,アシタバ抽出物を処理したHeLaで,不活性型Caspase-3の発現が減少した.このことから,シグナル伝達上流に位置するCaspase群によって部分断裂が実行され,活性型Caspase-3に変化したと推察した.さらに,HeLaにおいて,抗アポトーシスタンパク質であるBcl-2の発現は抑制され,アポトーシス促進タンパク質であるBaxの発現量は増加した.また,アポトーシス中に切断され活性化するPARPは増加した.これらの結果から,アシタバがp53を起点としたシグナル伝達経路を亢進し,アポトーシスを誘導することが示唆された.
【方法】三宅島産のアシタバにエタノールを加えて磨砕し,濾過,濃縮した.その後,凍結乾燥処理し,DMSOで溶解したものを試料抽出液とし,ヒト子宮頸がん細胞(HeLa)およびヒト胎児腎細胞(HEK293)に添加した.細胞毒性はMTT AssayとTrypan Blue Assayで評価した.さらに,アポトーシス誘導効果を評価するために,Caspase-3, Cleaved Caspase-3, Bcl-2, Bax, PARPの発現量をウエスタンブロット法で解析した.
【結果】HeLaとHEK293はアシタバ抽出物処理により,経時的かつ濃度依存的に生存率が大幅に減少した.アシタバ抽出物のIC50(mg/mL)はHeLaで0.94±0.26,HEK293で1.05±0.02となった.タンパク質の発現量解析の結果,アシタバ抽出物を処理したHeLaで,不活性型Caspase-3の発現が減少した.このことから,シグナル伝達上流に位置するCaspase群によって部分断裂が実行され,活性型Caspase-3に変化したと推察した.さらに,HeLaにおいて,抗アポトーシスタンパク質であるBcl-2の発現は抑制され,アポトーシス促進タンパク質であるBaxの発現量は増加した.また,アポトーシス中に切断され活性化するPARPは増加した.これらの結果から,アシタバがp53を起点としたシグナル伝達経路を亢進し,アポトーシスを誘導することが示唆された.